1984年生まれテキストユニットTVOD、初単行本『ポスト・サブカル焼け跡派』発売へ

書籍『ポスト・サブカル焼け跡派』が発売

 古書店を営むコメカと、パンスによる「サブカルチャーと政治を同時に語る」テキストユニットTVODによって、出版社百万年書房のウェブサイト「百万年書房LIVE!」にて連載されていた『ポスト・サブカル焼け跡派』が、来年1月末に書籍化される。

 1984年生まれであるTVODの2人は、バブル景気に沸く80年代後半に幼少期を送り、連続幼女誘拐殺人事件、阪神大震災、地下鉄サリン事件、神戸連続児童殺傷事件と社会不安が続いた90年代に少年期を過ごし、アメリカ同時多発テロ事件と続くイラク戦争をテレビ画面の向こうに眺めながらゼロ年代に青年になった。本書は、そんな「20世紀にギリギリ間に合ってしまった」彼らの視点で70年代以降の日本のポップミュージックの軌跡を辿り、現在に至るまでのひとつの文化的精神史を描くことを試みた書籍となっている。

■目次
プロローグ コメカ(TVOD)
第1章 カウンターからサブカルチャーへ(1973-1978)
矢沢永吉 アメリカ化された「天然」の天才
沢田研二 ポップな記号に成りきること
坂本龍一 消費されるイデオロギー
第2章 消費社会空間の完成、ジャパン・アズ・ナンバーワン(1979-1988)
ビートたけし 消費社会で勝ち抜くこと
戸川純 女たちのサブカルチャー
江戸アケミ バブル・ニッポンにおける「もがき」
第3章 リアルと無意識(1989-1998)
フリッパーズ・ギター 「本当は何か本当があるはず」
電気グルーヴ 諧謔・暴力・快楽
X JAPAN 90年代最強の記号
第4章 ネオリベ、セカイ系、右傾化(1999-2010)
椎名林檎 自意識と生存戦略
KREVA コミュニタリアンとネオリベラリズムの狭間で
バンプ・オブ・チキン セカイ系J-ROCK
第5章 「孤児」たちの時代へ(2011-2019)
星野源 「煩悶青年」への回答
秋元康 ポスト戦後のゲームマスター
大森靖子 たったひとりのあなたに届けるということ
エピローグ
焼け跡から見た風景--あとがきにかえて パンス(TVOD)
年表・サブカルチャーと社会の50年

■書籍情報
『ポスト・サブカル焼け跡派』
著者:TVOD
出版社:百万年書房
発売日:2020年1月31日
価格:2,400円(税抜き)

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