Wez Atlasの人生観を届けた初ワンマン w.a.uとのグルーヴで熱気と一体感を高め合った一夜に

Wez Atlas、初ワンマンレポート

 ここでバンドメンバーが戻り、ライブは終盤へ。「“好き”が最初にこないと進めない。みなさんも遊び心を忘れず、楽しく前に進んでいってください! 自分の最初の“Fire”で作った曲があるので、それいきましょう」という言葉に導かれたのは「Tokyo Dreamz」。そして最新シングル曲「My Village feat.Skaai」ではWezと同郷(大分県)の気鋭のラッパー Skaaiが登場し、〈おれら2人で灯す火/溢れる才能 乗ってくフライト〉というラインを響かせる。

 「Life's A Game」は〈Yeah, let’s go/Life’s a game〉から始まる冒頭の数行を独唱ラップ。バックビートが効いたバンドサウンドが加わり、観客のテンションをさらに引き上げる。ファンキーなベースラインを軸にした「Feel It Now」では、〈人は変化を好まない/けどそれを恐れない奴ほど高くfly〉というラインでオーディエンスを鼓舞しまくる。その姿からは、ポップスターとしての資質をダイレクトに感じ取ることができた。

 「みんな、もうちょっと体温上げていこう!」というシャウトで幕を開けた「40℃ (colder)」はワウギター、ラテンテイストのリズムが絡み合うダンスチューン。『ABOUT TIME』に収録された本バージョンはKota Matsukawaがリミックスを手がけていたのだが、この日は生楽器の響きを活かしまくったレアグルーヴによってフロアの熱気を一気に引き上げた。

 セルフラブの大切さを歌い上げる「Glow」を挟み、本編ラストの「Focus」へ。ゴスペルのエッセンスを反映したサウンド、〈先が暗くて見えない、絶望しそう/踏み込むしかない、強気に行こう〉が共鳴するシーンは、この日のライブの充実ぶりを象徴していたと思う。

 アンコールで「One Life」をもう一度披露し、ライブは終了。自らのルーツ、音楽性、さらにこの先のビジョンを体現した初ワンマンは、Wez自身に大きな手応えを与えたはず。1年後、5年後、10年後に「Wez Atlasの最初のワンマンを観たんだよね」と自慢できるターニングポイント的なステージだったと思う。

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