M!LK、観る者を笑顔にする圧巻のエンタメショー 満員の代々木体育館を“SMILE POP”に染めたツアーファイナル 

M!LK『SMILE POP!』ファイナルレポ

 5人組ダンスボーカルグループ M!LKのアリーナツアー『M!LK ARENA TOUR 2025-2026「SMILE POP!」』。昨年12月にスタートしたグループ史上最大規模のツアーが、2月11日、東京・国立代々木競技場 第一体育館でファイナルを迎えた。この日は昼夜2公演が行われたが、前日の2月10日と合わせ、2日間3公演のチケットは全て完売。本稿では、11日の昼公演の模様をレポートする。

 オープニング映像の最後、メンバーが取り囲んだひとつのトランクを開けると音符や星などが勢いよく飛び出し、ステージ全体がスモークに覆われた。霧が晴れるように視界が開けると、キラキラ光るメンバーカラーの衣装を身に纏った佐野勇斗、塩﨑太智、曽野舜太、山中柔太朗、吉田仁人が登場。大歓声が湧き起こる中、ライブは「Love Drive」からスタートした。

M!LK ライブ写真
佐野勇斗
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塩﨑太智
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吉田仁人

 ツアータイトルにも「SMILE POP!」とあるように、ステージセットはとことんカラフルでポップ。歌っているメンバーの表情も本当に楽しそうで、ステージ上のどこを見ても笑顔になれるようなオープニングだ。2曲目の「ブルーシャワー」は、メンバーがステップを踏むたびに燕尾のジャケットに仕込まれたシフォンのドレープが軽やかに揺れていたのも印象的。カチッとしたパワーショルダーとの対比も美しく、衣装を手がける山中のこだわりが細部にまで感じられる一着となっていた。楽曲の後半でセンターステージへと向かった5人。ミラーボールや客席のペンライトなど文字通りたくさんの光に包まれた「HIKARI」では、かなりの高さまでせり上がったリフトでのパフォーマンスを披露した。

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曽野舜太
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山中柔太朗

 客席とのコール&レスポンスを楽しんだ「SAY YEAH」を歌い終えると、「Overture」を経て花道の先にトランクを持った佐野が登場。「この『SMILE POP!』というタイトルには、たくさんの意味が込められています。メンバーでたくさん話し合いました。一番は、僕たちが大好きなみ!るきーず(ファンの呼称)を楽しませたい。そして僕ら自身も楽しみたい。ポップは“ポピュラー”。人々を楽しませるという意味が込められています。今日は日々の疲れ、嫌なこと、すべて忘れて笑顔で、僕たちM!LKだけを見て楽しんでもらえればと思っています」とこのツアーに込めた思いを語り、「これから皆様を、さらに楽しい世界へと誘いましょう」と言葉を続けた。

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 そして佐野はミュージカルのワンシーンのように「Aiシャンデリア」をソロで歌い出し、塩﨑と山中もセンターステージで合流。3人が花道でトランクを開けると勢いよくスモークが吹き上がり、メインステージに目を向けると、バルーンでできた巨大な滑り台とともに、曽野と吉田が姿を現した。イントロで歓声が上がった「チラチLOVE」は、吉田の決め台詞に大注目の1曲。ぬいぐるみがあしらわれたポップなカラーの衣装も、この曲のキュートさをグッと引き立てていた。「シアワシェイク」では、5人がわちゃわちゃと滑り台を滑って大はしゃぎ。2人がけのブランコやベンチなども使いながら、広いステージのあちこちで遊び心が表現されていた。佐野、塩﨑、曽野による「We’re Here!!!」では、ペンライトを使って一体感を生み出し、メンバーと一緒にとことん楽しむ前半戦を終えた。

M!LK ライブ写真

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 白とグレーをベースにしたスタイリッシュな衣装に着替えて登場した5人。山中と吉田はメガネをかけていて、新鮮かつクールな印象がここからの選曲にも活かされていた。まず「labyrinth」では、シルエットで映し出された女性ダンサーとのセクシーなパフォーマンスを披露。続く「energy」では、メンバーカラーのピンスポットの下で椅子を使ったダンスを展開し、しなやかに大人のエモーションを表現していた。

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 「男子スイーツ部発足します」と「エビバディグッジョブ!」ではメンバー全員ポップな装飾が施されたトロッコに乗り込み、笑顔で手を振りながら会場を一周。より近い距離でみ!るきーずの熱気を受け取った5人はメインステージに戻り、「オリコン週間ストリーミングランキング」で自身初の累積再生数1億回を突破した「好きすぎて滅!」を披露した(※/オリコン調べ)。

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 MCのコーナーでは、開演前に行っているというミーティングの際に山中が寝ていたのでは? という話題から、ファンクラブのアプリで展開されているチャットのコメントや5人だけのチャットグループの返しで盛り上がるなど、楽屋でもこのままの状態で話しているんだろうなと感じる談笑が続く。チャット上でリアクションの頻度や笑いのテンションを文字でどう伝えるかなど、世代間の違いも交えてリサーチしたのち、「文字で笑わせるのって難しいよね」と塩﨑。その後「心を込めて歌わせていただきます」という山中のひと言を挟んで披露された「おもちゃのつるぎ」には〈指先ひとつの言葉で/顔さえ知らない誰かを刺す〉という歌詞があるが、言葉の使い方について爆笑した直後だけに、この曲で表現されていることや言葉の持つ力について、自然と考えが深まっていくような流れになっていた。吉田と山中の2人で歌った「晴れのち曇り時々虹」は、そんな言葉の力で聴き手の気持ちに温かく寄り添うような1曲。2人の優しいハーモニーが会場を包んでいた。

 ステージに1人残った吉田がコインを投げ、巨大なジュークボックスが動き出す。ミラーボールが輝きディスコと化した会場をまず圧倒したのは、塩﨑と曽野のソロダンスだ。客席のペンライトがこれまで以上に激しく揺れ始め、M!LKの代表曲となった「イイじゃん」が披露されると、“熱狂”という言葉そのもののような光景が繰り広げられた。自分の表情がカメラで抜かれる瞬間にあえて変顔を作る佐野や、無言でハートを撃ち抜くようなポーズを決める山中など、個々の見どころもたっぷり。一方で、センターステージでの「wan」から「Kiss Plan」にかけては、5人で作り上げるダンスの迫力で客席を魅了。360度観客に囲まれた中で見せる圧巻のダンスシーンもまた、ライブだからこそ味わえるM!LKの魅力だ。

M!LK ライブ写真

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 次のブロックでは、この日のライブを一緒に作り上げるスペシャルなメンバーとして駒澤大学高等学校・吹奏楽部のメンバーがステージに登場。総勢30名という大編成で織りなすブラスサウンドは、エネルギッシュでまさに青春! 「アオノオト」ではM!LKのメンバーもマーチングスネアドラムを演奏し、「ハピダン」ではメインステージと花道のすべてを使って全員でステップを踏んだ。このツアーのハイライトともいうべきシーンで着用していたのは、青と白の爽やかな衣装。メンバーが動くたびにティンカーベルのような背中の装飾が羽ばたき、ジェンダーレスな妖精さながらの魅力を振り撒いていたのも印象的だった。

M!LK ライブ写真

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 本編最後のMCで、「この服を着たってことは、もうすぐお別れだもんね」と切り出した吉田。まずブラスバンドの学生に向けて、一生懸命練習をしてくれたこと、仲間としてライブを一緒に作り上げてくれたことへの喜びを伝え、次に「コール&レスポンス曲が増えたのもライブに来てくれる皆さんのおかげです」と観客に感謝を伝えた。今回のツアーを振り返って「みんなで作ってる感がすごい」と表現していたが、ラストに披露された「Goin' Down」はまさにその思いが凝縮したような一曲。〈今日も2人で最高な時間を感じていよう〉という愛溢れるフレーズ、そして吹き上がったキラキラの紙吹雪に包まれながら本編は幕を閉じた。

M!LK ライブ写真

 5人それぞれが再びトロッコに乗って登場したアンコールでは、人気曲「テレパシー」、この日2回目となる「イイじゃん」と「好きすぎて滅!」を披露した。撮影可能ということで、メンバーは最高の笑顔と歌声をみ!るきーずにプレゼント。恒例のバラエティー企画コーナーでは「王道に立ち帰りましょう」ということで、イントロクイズを実施。答えがわかった人はビーチフラッグ形式でセンターステージへ走っていくのだが、1問目で「LUCKY CALL」を言い当てた吉田は「走りに自信がないんで、イントロだけをまとめたプレイリストを作った(笑)」と裏話を披露。その後も曽野が「Buffalo Shuffle」、佐野が「疾走ペンデュラム」、山中が「Diary」と解答したのだが、正解した曲が流れるたびにメンバー全員が自然と踊り出すというちょっとしたサプライズにもすかさず歓声が上がっていた。正解できなかった塩﨑の罰ゲームは、こちらも王道のゴムパッチン。M!LKとしての新たな魅力も、相変わらずのやり取りも存分に楽しむことができた昼公演だった。

 なおM!LKは、この日の夜公演で新曲「爆裂愛してる」を初パフォーマンス。さらに、グループ史上最大規模となる約16万人を動員するアリーナツアー『M!LK ARENA TOUR 2026-2027「シャカリキレボリューション」』の開催も発表した。昨年は「イイじゃん」で『第76回NHK紅白歌合戦』初出場を決め、同曲は今年3月開催の『第98回選抜高校野球大会』の入場行進曲にも抜擢。SNS総再生回数も増え続ける中、両A面シングル『爆裂愛してる / 好きすぎて滅!』(2月18日リリース)を経てさらなるM!LK旋風を巻き起こしそうだ。

(※)https://www.oricon.co.jp/news/2435815/full/

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