こっちのけんと、乃紫、Mega Shinnosuke、Ayumu Imazu……バイラルヒットで脚光浴びた次世代アーティストたち
AKASAKI
続いて注目したいのは、今年本格的に音楽活動を開始した18歳の高校生シンガーソングライター、AKASAKIである。今年発表された楽曲「夏実」と「Bunny Girl」は、TikTokで合計2,000万回再生を突破するヒットとなっている。音楽活動を開始してすぐさまこれほどまでのリスナーを獲得できるのは、まさにバイラルヒットの特性とも言えそうだ。DIY感のある等身大の楽曲が多くの共感を呼んでおり、来年春には初のワンマンライブを開催するまでにファンダムを拡大させている。荒削りではあるものの次世代のアーティストとして、ひとまわりもふたまわりも成長を予感させるアーティストである。
@akasaki_0727
友成空
若手のシンガーソングライターのなかで友成空も目が離せない存在だ。昨年末にTikTokへ投稿された「鬼ノ宴」のデモ音源が、たちまち1カ月で250万回再生を超える大評判。満を持して今年この楽曲がリリースされると、ひねりの効いたワードセンスと幽玄で艶かしい独特の世界観、そして中毒性のあるメロディですぐさまバイラルヒットに。春に新曲の「睨めっ娘」が発表されると、ダンスの振り付けを起点にさらなるバイラルヒットを重ねた。この楽曲がSpotifyのデイリーバイラルチャートにおいて日本だけでなく、韓国、台湾、ベトナム、香港でもランクインしたことは特筆すべきだろう。日本特有のモチーフが散りばめられた友成空の楽曲。この「日本らしさ」がアジア諸国の人々の心を掴んでいることがよくわかる。
@tomonarisora
@tomonarisora
ぼっちぼろまる
ジャパンテイストな楽曲のバイラルヒットといえば「ひとりぼっちロックバンドとして作詞作曲など、アーティスト活動を行う地球外生命体」と自身を称しているミュージシャン、ぼっちぼろまるによる「鎌倉STYLE」」(アニメ『逃げ上手の若君』エンディングテーマ曲)のバイラルヒットを忘れてはいけない。2022年に「おとせサンダー」がTikTokでバズったことも記憶に新しいぼっちぼろまる。今年リリースされた「鎌倉STYLE」は、和風ダンスロックな仕上がりとなっており、和楽器の音色も良いアクセントとなっている。コミカルな歌詞もさることながら、ダンサブルなサウンドに乗せた盆踊りダンスもバイラルヒットの要因となった。
@boromaru
さまざまなアーティストがバイラルヒットを生み出した2024年。一瞬で聴くものを虜にするキャッチーさや真似して踊りたくなるようなダンス、そして何より飛び抜けた個性がバイラルヒットの条件のようだ。来年も新たなアーティストからハッと心を奪われるようなバイラルヒットが生み出されることを期待したい。
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