豆粒「みじんこらっくっぽいと言われるバンドに」ーーTikTokでの出会い、ミニアルバムの制作秘話に迫る

みじんこらっく 豆粒、アルバム制作秘話

 TikTokをきっかけに出会った3ピースガールズバンド・みじんこらっく。“3人並列で輝く姿”への憧れから始まった彼女たちは、サポートを拒むほど強固な絆と、三者三様が奔放に音を鳴らす“自由×自由×自由”なアンサンブルを武器にしている。今回、リアルサウンドでは3月3日開催の『#楽園収穫祭〜三人官女ノ集イ』出演を前に、豆粒(Vo/Gt)にインタビューを実施。この3人でなければならない理由、日常の衝動を音にする独自の創作論、そして自身の原点と現在地を刻んだ0thミニアルバムと1stミニアルバムの制作秘話まで、その真っ直ぐな胸中を語ってもらった。(編集部)

“3人が並列で輝く姿”への憧れ、My Hair is Badが教えてくれた代えの利かない絆

ーーみじんこらっくが3ピースバンドになった経緯を教えていただけますか?

豆粒:もともと私がオリジナル曲の弾き語りをTikTokに載せていて、それを観たドラムの塩とベースのゆるくが「一緒にバンドやりませんか?」と別々に声をかけてくれたのがきっかけでした。なぜかわからないんですけど、私は直感で「3ピースガールズバンドがやりたい」と思っていて。最初に声をかけてくれた塩にそう話したら「私もやりたい!」と言ってくれたので、「やったー!」と(笑)。それでベースの女の子を探そうとなった時に、声をかけてきてくれたのがゆるくだった、という感じです。

ーーその「なぜかわからないんですけど」の部分にものすごく興味があります(笑)。なぜ3ピースガールズバンドがよかったんですか?

豆粒:3ピースに関しては、私はもともとMy Hair is Badが大好きで。3人しかいないのに音圧でほかのバンドに全然負けていないところとか、個々のメンバーが並列で輝いている感じに惹かれていたんです。4ピース以上だとボーカルだけが目立ちがちなイメージがあって、私はそんなに目立ちたいほうでもなかったし、“みんながちゃんといる”感じがよかったというか。

みじんこらっく 豆粒(撮影=篠田理恵)

ーーなるほど。では“ガールズ”のほうは?

豆粒:男女で組むと、恋愛のもつれで解散しちゃったりとかもあるじゃないですか(笑)。

ーー超あるあるですね(笑)。

豆粒:そういう現実的な問題もありつつ、私自身の小中高時代を振り返ると女子3人グループで過ごすことが多かったんです。それもあって、なんとなく“女の子3人”っていうのがしっくりくるのかな、というのもありましたね。

ーーなるほど。音楽的にどうこうという以前に、「人が集まって何かするときには3人がちょうどいいよね」という感覚がまずあるわけですね。

豆粒:そうそう、そんな感じです。

ーーわかる気がします。専任ボーカルのいる4ピースバンドと3ピースバンドって、出てる音の数は同じだけど決定的に違うものだと僕は思っていて。その感覚ってなかなか人には伝わらないんですけど……。

豆粒:いや、わかりますよ! たしかに3人はいい(笑)。4人組だとどうしても2対2に分かれやすかったりするけど、3人組はどっちとも手を繋げる感じがありますよね。「誰かひとりが欠けたら終わり」という、見てわかる絆みたいなものがいいのかな。マイヘアを見ていて、そういう点が圧倒的にカッコいいなと思っていました。

みじんこらっく 豆粒(撮影=篠田理恵)

「この3人がいい」――音の完成度よりも大切な関係性の純度

ーーとはいえ、3人だけでバンドをやるのってシンプルに負担が大きいじゃないですか。演奏面でつまづくことはなかったですか?

豆粒:なかったです。

ーー即答ですね(笑)。メンバーからも特に異論は出ず?

豆粒:異論はないと思いますよ。塩はそもそも3ピースガールズバンドが大好きな子ですし、ゆるくはそのあたりについてはあまりこだわってなさそうな感じがします。それに、演奏面で一番負担が大きいのは私でもあるので(笑)。

ーーそうですよね。

豆粒:ただ、「ギターめっちゃ弾けるぜ!」というタイプでもないので、人から「リードギターを入れたほうがいいんじゃないか」と言われたことも何度もあります。だけど、そういうことじゃないんですよ。

ーー音として完成されたものを見せたいわけじゃないんだと。

豆粒:そのとおりです。

みじんこらっく 豆粒(撮影=篠田理恵)

ーー個人的にはすごく理解できる感覚なんですけど、それを人に納得してもらうのはなかなか難しいですよね。

豆粒:実は3人で「サポートギター入れる?」って話し合ったこともあるんですよ。でも「絶対に嫌だ!」という話になって。それは演奏面、アレンジ面の問題ではなくて、この3人の関係性が絶妙すぎるというか。ここに誰かが加わるとしたら、そのひとりが間違いなく浮いてしまう。もしかしたらサポートメンバーならそれでもいいのかもしれないけど、演奏上の都合とかではなく「この3人じゃないとダメ」っていうのはありますね。

ーー今の世の中にあふれている、音数が多く緻密に構築された音楽への反発心みたいなものもあったりしますか?

豆粒:たしかにあるかも。「音、たくさんあっていいなー」とはもちろん思いますし(笑)、私たちの音はそれに比べたらかなりシンプルなんだけど、「シンプルだからこそいいよね」っていう思いは確実にあります。

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