杉山清貴&オメガトライブが過ごす“青春”の季節 「ポンとやめたからこそ、40年後にこうやって集まれた」
杉山清貴&オメガトライブは“家族”のような存在
ーー9月16日にはパシフィコ横浜 国立大ホールで『The end of 40th anniversary 〜えっ、またやるの!?オメガトライブ〜』が開催されます。40周年のファイナルとなるコンサートですが、どんな内容になりそうですか?
吉田:春のツアーとは違いますね。ツアーでやってない曲も入ってくるので。
杉山:そうだね。
吉田:2019年までのライブで、オメガトライブの曲は全部コンプリート(ライブで演奏)していて。それを目標にしていたところもあるんですけど、次のライブではそのなかからチョイスする感じですね。
西原:初めてやる曲もあるよね?
高島:え、どれ? オメガの曲じゃないでしょ?
吉田:それはまだ言えないね(笑)。
ーーライブ当日のお楽しみですね。
杉山:そうですね。まだリハが始まったばかりだから、何とも言えないです。
吉田:地元の横浜でやれるのはやっぱり嬉しいですね。パシフィコ横浜ってやったことないよね?
大島:ないね。
高島:オメガトライブをやってたときは、まだできてなかったから。(パシフィコ横浜は1991年開業)
杉山:みなとみらい自体がなかった(笑)。
吉田:そうか(笑)。パシフィコ横浜のライブは、「まさかこう来る?」という感じになると思います。こんなことするんだ? って。
高島:あとは参加メンバーが多いんですよ。
吉田:ホーンセクションとコーラスが入ります。
Juny-a:ツアーでは僕のサックス1本だったんですよ。あとは大阪さんのシンセ・ブラスと一緒にアレンジしていたんですけど、次回はついに生ブラスが入るのですごく楽しみです。
ーーよりゴージャスなステージになりそうですね。大阪さんはいかがですか?
大阪:そうですね……ちゃんとしようね。
ーー「ちゃんとしよう」、大阪さんの口ぐせだそうですね(笑)。
大阪:40年言い続けてるんだけど、伝わらないんですよ(笑)。次のライブについては、「40年やってるバンドだよ」というのが出せれば面白いのかなと。これは僕だけかもしれないけど、オメガトライブはギターバンドだと思ってるんですよ。
杉山:そうだね。
大阪:洒落たコードとかも使っているから、そっちのイメージに引っ張られがちなんですけど、根はギターバンドなのかなと。なので次のライブでも、オメガトライブ40周年というより、バンド活動40周年というところを見せられたらいいなと思ってます。
杉山:さすが、いいこと言いますね。僕のことで言えば、オメガトライブのボーカリストは前回のツアーでいなくなりました。次のライブでは“きゅうてぃぱんちょす”に戻ります。
ーーオメガトライブときゅうてぃぱんちょすでは、かなり違うんですね。
杉山:全然違いますね。これまでは品行方正にやってたんですけど、次は暴れます(笑)。もちろんオメガトライブの楽曲なんですけど、メンバーは長いことバンド活動をやってる連中なので、その集大成を見せられたらなと。
西原:そうだね。自分が好きな曲もセットリストに入ってるので、お客さんの反応が楽しみですね。
小川:2月にリハが始まって、3月にツアーがあり、『The Covers』やフェスの出演もあって。次のライブはやっぱり集大成的な感覚がありますね。自分としても完成したものをちゃんと再現しなきゃいけないって思うし、キュッと一つにするような演奏をしたいと思っています。
高島:ツアーもそうだったんですけど、この年齢になっても音楽、バンドをやれるのはすごく幸せなことで。「今までちゃんと向き合ってきて良かったな」という局面がたくさんあったし、それを生かしつつ、自分の健康もちゃんと維持して、最後までしっかり立っていたいと思います。
ーー最後に、みなさんにとってオメガトライブはどんな存在なのかを聞かせてもらえますか?
吉田:家族みたいな感じですね。ツアーを回るなかで「家族全員が楽器ができて、バンドをやってる」という雰囲気があるなと。30本回るうちに、それがますます強くなってきたと思います。
大島:きゅうてぃぱんちょすから考えると40年以上ですからね。MCのネタにもなってましたけど、メンバーが付き合ってきた女性も全部知っているし(笑)、利害関係がまったくないんですよ。そういう意味では家族以上かもしれないですね。
高島:そうだね(笑)。
吉田:許し合えるし、リスペクトもし合えるという感じかな。
小川:演奏して楽しい、音を出して楽しいのはもちろんなんですけど、健二さんが言った通り、本当に家族みたいなんですよ。「こういう雰囲気、すごくいいな」と思って見てたんですけど、私も親戚くらいにはなれたのかなと(笑)。
大阪:僕も中学くらいからみんなの名前を知っているし、演奏とかも個別に見ているんですよね。青春だったり、多感な頃はすぐに終わっちゃうものだと思いますけど、今も青春が続いているというか。次のライブも“青春時代の集大成”みたいなイメージもありますね。さっき “もしも”コーナーのクオリティが高いという話がありましたけど、多分あれがバンドの原点なんだろうなと思っていて。最初はオリジナル曲をやるというより、「あの曲、カッコいいからやってみようぜ」みたいなところから始まったので。
杉山:そうだね。オメガトライブというプロジェクトがあったから、今もこうやってやれているとは思うんですけど、この状況は予想できていたわけではなくて。海外のシティポップブームから日本でも火が付いたところもあるし、タイミングが良かったという気がしますね。ただ、仲間の空気感はこれからも一生変わらないのかなと。小川さんやJuny-aが加わってくれたり、新しく入ってきた人を巻き込みながら、大きくなっていけたらいいなと。それは活動の規模を大きくするということではなくて、「今までやってきてよかったな」という思いがどんどん強くなる感じですね。年齢的にも還暦を過ぎているし、何があっても怖くないというか(笑)、すべてを楽しく昇華できるんじゃないかなと。
西原:60歳になってもバンドができてるなんて思ってなかったですからね。ツアーの楽屋も楽しくて、笑いが絶えないんですよ。『The Covers』の収録のときはそれぞれ個別に部屋を用意していただいたんだけど、みんな廊下に出てきちゃって(笑)。
杉山:バラバラにしないでくれ! って(笑)。
西原:そうそう(笑)。そういうことをこの年になって味わえるのはすごく幸せですよね。
高島:オメガトライブについては、みなさんには申し訳ないけど、自分がいちばんのファンだと思ってるんです。お客さんの誰よりも、自分のほうがオメガトライブが好きっていうか(笑)。何が素晴らしいって、曲がしっかり作られていて、難易度が高いんですよ。そういう音楽を兄弟みたいな人たちと一緒に演奏して、やり遂げたときの達成感がすごく僕のなかにあるし、幸せを感じられるところなので。
ーーアレンジも緻密だし、高度な演奏技術が求められますよね。
高島:大変なんですよ(笑)。コーラスも同時にやるので、曲芸みたいになる瞬間もあって。
杉山:(小声で)歌も大変なんです。
高島:ちゃんと歌わなくちゃいけないからね(笑)。
ーーJuny-aさんが還暦になるのはまだまだ先ですが、“先輩たちが背中を見せてくれてる”という感覚もあるのでは?
Juny-a:めちゃくちゃみなさんのことが羨ましいです。「この先、何をやれば続けられるのかな」と考えちゃうこともあるんですけど、みなさんはすごく楽しそうだし、それが音にも出ていて。こういうエネルギーは狙っても出せないし、自分も目指したいですね。
杉山:Juny-aが還暦になるのは20年後でしょ?
吉田:60周年だ。ストーンズ(The Rolling Stones)並みだよ(笑)。
高島:そういえばスティーブン・タイラーがツアーを辞めたよね。76歳だっけ?
杉山:十分でしょ。
ーーオメガトライブも50周年は全然あるんじゃないでしょうか?
吉田:それはすごいね。
杉山:無理しちゃいけません(笑)。
ーー期待して待ってます! WOWOWでは9月から3カ月連続で杉山清貴&オメガトライブの特集番組が放送・配信されますね。
杉山:こんな特集を組んでもらえるのは、おそらく最後のタイミングかもしれないですね。本当にいいタイミングで扱っていただき、ありがとうございます。ぜひ楽しんでいただけると嬉しいです。
■WOWOW番組情報
『杉山清貴&オメガトライブ 3カ月連続特集』
『生中継!杉山清貴&オメガトライブ The end of 40th anniversary ~えっ、またやるの!?オメガトライブ~』
9月16日(月・祝)午後4:00~生中継
WOWOWライブで放送/WOWOWオンデマンドで配信
※放送・配信終了後~2週間アーカイブ配信あり
収録日:2024年9月16日
収録場所:神奈川 パシフィコ横浜国立大ホール
『杉山清貴&オメガトライブ 40th Anniversary Music Video Collection』
10月6日(日)午後9:00~
WOWOWライブで放送/WOWOWオンデマンドで配信
『杉山清貴&オメガトライブ The end of 40th anniversary ~えっ、またやるの!?オメガトライブ~』
11月放送・配信予定
※放送・配信終了後~2週間アーカイブ配信あり
●杉山清貴&オメガトライブ The end of 40th anniversary Documentary Special
11月放送・配信予定
※放送・配信終了後~2週間アーカイブ配信あり
番組サイト:https://www.wowow.co.jp/music/kiyotakasugiyama/
■WOWOWオンデマンドについて
BS視聴環境がなくても、ネット環境があれば、スマホやPCからでも楽しめるWOWOWの番組配信サービス。
詳細:https://wod.wowow.co.jp/