杉山清貴&オメガトライブが過ごす“青春”の季節 「ポンとやめたからこそ、40年後にこうやって集まれた」

杉山清貴&オメガトライブ、青春の日々

“アイドルバンド”だった結成当時「爽やかな青年を装わなきゃいけなかった」(吉田)

大島孝夫
大島孝夫

ーー80年代は10代の女性ファンが多かった?

高島:はい。たぶんアイドルだったんだと思います(笑)。

大島:テレビのアイドル番組にもよく出ていたんですよ。『アップルシティ500』(TBS系)という番組があって、1カ月間、月〜金の帯で出させてもらったり。

高島:さっき孝夫くんが言っていたように自覚はなかったんですけどね。

杉山:雑誌の取材の撮影で、ビーチでジャンプさせられたりね。

吉田:『レッツゴーヤング』(1974年から1986年にかけて放送されたNHKの若者向け音楽番組)にも出てましたから。

大島:写真集もあったしね(笑)。

吉田:髪の毛も切ることになったんですよ。ロン毛のメンバーが多かったんだけど、デビューするにあたって、バッサリ切って。爽やかな青年を装わなきゃいけなかったので。

杉山:今思うと正解だったんですけど、当時は「なんでこんなことしなきゃいけないんだよ」って思ってました(笑)。そのおかげで、今こうやって活動できてるんですけどね。

ーー80年代はアイドルバンド的な立ち位置だったかもしれませんが、今はストリーミングサービスが浸透して、リスナーの層が広がって。今回のツアーで初めてライブを観た人も多いでしょうし、やっと真っ当な評価を得られたのでは?

杉山:それはあるでしょうね。

高島:音楽の勝利です。

ーーJuny-aさんはツアーメンバーのなかで最年少ですが、オメガトライブの音楽をどう捉えていますか?

Juny-a:めちゃくちゃカッコいいですね。本当に申し訳ないんですが、ライブに参加させてもらう前は全然知らなかったんですよ。やればやるほどカッコ良さが溢れ出てくるというか、キーボードやギターのフレーズの一つ一つが本当にすごくて。音楽的にも成長させてもらっているし、2019年のツアーよりも聴きどころが増えていると思います。

吉田健二
吉田健二

ーーなるほど。吉田さん、高島さんのツインギターも大きな聴きどころですよね。

吉田:ありがとうございます。オメガトライブの売りですからね。

高島:今の音楽全般からしても、なかなか珍しいと思うんですよ。まずギターソロというものがあまりないし、ギターが表に出ないというか。

吉田:ツインでハモるのも、なかなかないですよね。

高島:僕らの世代はギターでハモるというのがちょうど始まった頃なんですよ。Bostonを皮切りに。

吉田:The Doobie BrothersやEaglesもそうだよね。ギターでハモるのが自然だったから、オメガトライブの前身バンドの“きゅうてぃぱんちょす”の時代からそういう曲が結構あったんですよ。

高島:1985年のツアーはギターが僕一人だったので、サックスにハモってもらったりしてて。今回はツインでやれてよかったです。

ーーライブではデビュー曲「SUMMER SUSPICION」を“THE ALFEE風”や“サザンオールスターズ風”の曲にして演奏する“もしも”コーナーも。エンタメ的な演出ですけど、すごくクオリティが高くて驚きました。

吉田:それは本当にそう思いますね(笑)。

高島:全部この人(杉山)が作ってるんですよ。

杉山:ああいうのはすぐできるんですよ(笑)。

高島:健二もこだわっちゃって、曲によってギターを換えて。

吉田:リスペクトがありますから(笑)。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる