SUKEROQUE、その場を最大限に楽しむ瞬発力 多彩なパフォーマンスで魅せた1stワンマンレポ
一旦ステージを後にしたSUKEROQUEの面々。アンコールに応え、再びステージに現れると「お日柄もよく……アンコールありがとうございます」とひと言。観客が笑い、口々にSHOHEIに語り掛けている様子から、リラックスした会場の雰囲気が伝わってくる。客席の誰かがくしゃみをすると、SHOHEIがすかさず「ハックション!」とリアクション。爆笑する客席に「こういうのも全部拾っていくから」と、SHOHEI独特の愛嬌あるコミュニケーションと気遣いを見せた。続いて本人が話し出すも「あれ? (ここで)メンバー紹介だっけ?」とSHOHEI本人が混乱気味。「(次の曲をやった)この後」とバンドメンバーがフォローを入れる様子に、客席では再び爆笑が起こった。ピンクのライトの中で「サーモンピンク」を披露し、ライブを締め括ったのは「Listen to the music」。観客も両手を揺らして大いに楽しんだ。
ステージの照明が客席にこぼれ、観客の表情がはっきりと見えてくる。リラックスした笑顔ばかりだ。おそらく一人ひとりの顔がSHOHEIにも見えていたに違いない。笑顔で何度も客席を指さしていた。
アンコールも含め全18曲を披露したSUKEROQUEの1stワンマンライブ『ROQUEFORT DANCE HALL “ロックフォール ダンスホール”』。本人は「ライブはやっぱり、頭(の中)を真っ白にして楽しめるのがいい」と言っていたが(※2)、楽曲を理論的に構築する側面のみならず、その場を最大限に楽しむ瞬発力に長けたパフォーマンス性も兼ね備えていることがわかった。そんなSUKEROQUEの多彩な底力が存分に発揮された初ワンマンライブだったと思う。
※1、2:https://realsound.jp/2024/05/post-1659286.html
マニアックだけど聴きやすいポップスへの挑戦 SUKEROQUE、特異な展開と情緒が織りなす独自性
SUKEROQUEがEP『Blue Cheese Blues』をリリースした。日本語を大切にした歌詞や譜割りのアプローチ、キャッ…
J-POPの王道に連なる新たな存在 2024年注目のSUKEROQUE、表情豊かな楽曲に滲む独自の視点
1970年代から90年代の洋楽の影響を受けつつ、日本語のノリを活かして幅広い楽曲を断続的にリリースしてきたSUKEROQUE。特…