NMB48 塩月希依音×坂田心咲×川上千尋×芳賀礼インタビュー 『大阪万博』世界進出を見据えたグループの現在地
NMB48が29thシングル『これが愛なのか?』を5月22日にリリースした。
今作でセンターを務めるのは、塩月希依音と坂田心咲。ダブルセンターとしては梅山恋和と上西怜がツートップに並んだ26thシングル『恋と愛のその間には』以来となる。共通しているのは、『恋と愛のその間には』が白間美瑠の卒業後、『これが愛なのか?』が渋谷凪咲の卒業後という、グループにとってのターニングポイントにあるということだ。
渋谷だけでなく2期生の石田優美も卒業を発表している一方で、今作では8期生から桜田彩叶、9期生からは芳賀礼といった新世代のメンバーが初選抜入り。第10期生オーディションも進んでおり、5月14日には約10年半ぶりのオリジナル新公演『天使のユートピア』が初日を迎えるなど、「大阪から世界へ」を活動テーマに掲げたNMB48が新たな動きを見せている。
今回、リアルサウンドでは、塩月と坂田のダブルセンターに加え、ドラマ『アイドル失格』(BS松竹東急)の劇中ユニット・テトラのメンバーを演じた川上千尋、初選抜入りを果たした芳賀の4人にインタビュー。『大阪・関西万博』のスペシャルサポーターに就任し、2025年に向けて勢いづくNMB48の今に迫った。(渡辺彰浩)【最終ページに読者プレゼントあり】
NMB48の未来を感じるWセンター
――今回のシングル『これが愛なのか?』は塩月さんと坂田さんのダブルセンターです。振り返ってみると、矢倉楓子さんと白間美瑠さんの“ふぅみる”だったり、梅山恋和さんと山本彩加さんの“梅山本”など、グループの節目にダブルセンターのシングルがリリースされてきた印象があります。今回だと渋谷凪咲さんの卒業後のシングルとして、また新たなNMB48の顔を見せていくという意味合いもあると思うのですが、そういった部分での意識をお2人はどのように感じていますか?
塩月希依音(以下、塩月):NMB48の中心で活躍していた凪咲さんの卒業後のシングルということで、NMB48も勢いをつけていかなければならないタイミングで10代の自分たちから先陣を切って全速力で走っていけたらという気持ちではいます。
坂田心咲(以下、坂田):私たちは18歳としてこれからのNMB48の未来も明るいということを感じさせられるのに相応しいダブルセンターになりたいと思っています。
――すでに2人での活動もいろいろされているかと思いますが、プロモーション期間を経て仲良くなってきていますか?
塩月:同じチームBIIということもあって、ほぼ毎日さかたん(坂田)と一緒にいるみたいな状況なので、どんどん距離が縮まっています。
――“ふぅみる”や“梅山本”のようなコンビ名はあるんですか?
坂田:前に……(笑)。
塩月:さかたんが考えてくれたのはあるんですけど。
坂田:希依音さんの“け”と心咲の“き”で、“けーき”を考えたんですよ。ケーキはいろんな種類があって飽きないですし、見てるだけでワクワクするという意味も込めたんですけど、未だに言ってる人は見たことがないですね……(苦笑)。ちゃんと考えたんですけど、今のところあまり浸透してないです。
川上千尋(以下、川上):初めて聞いた(笑)。
――18歳で、チームBIIで、大阪出身というので共通点も多いと思いますが、塩月さんがドラフト3期生で坂田さんが8期生というので4年くらいの加入歴の差があります。坂田さんからすると、塩月さんは大先輩という感じですか?
坂田:希依音さんは小学6年生の頃からNMB48として活動されているので、同い年ですけど私よりもしっかりしてるし、頼りになる部分がたくさんで大先輩といった感じです。
塩月:逆に私は、さかたんを後輩と思ったことがなくて。4年空いてるとは思えないぐらいに、入ってきた時からベテランのように肝が座っていて度胸もあってしっかりしていて、パフォーマンスの実力もすごいので、「ずっとやってた?」というような雰囲気を感じます。
――坂田さんはシングル選抜としては前作『渚サイコー!』が初選抜で、今回がセンターの一人ということで大抜擢でもありますよね。
坂田:NMB48に加入してからまだ3年も経ってないんですけど、アイドル人生が濃すぎて。いろんなことを経験させていただいてるので、まだ2回目の選抜なんやって思う部分もあるぐらいです。
――例えば、“梅山本”のような5期生同士のダブルセンターと先輩、後輩のはっきりとしたダブルセンターということだとまた違ってくるのかなとも思います。
坂田:同期同士とかだと、ライバル意識が強くなるイメージがあります。そういったバチバチももちろんいいですけど、私はお互いを支え合いながら上に行きたいなと思ってます。
塩月:言葉を交わさなくても通じ合うものがあるのが同期のダブルセンターだと思います。私たちは先輩と後輩ということもあって、心の中では「自分の方がしっかりしとかな」みたいな気持ちを私は常に持っていて、あんまり出ているところはないんですけど……(笑)。そういった思いの部分は違うのかなと感じます。
――川上さんは今まで節目のダブルセンターを見てきたと思いますが、今回のダブルセンターはどのように見えていますか?
川上:今回は、すごく未来を感じます。私がベテランになったからなのかは分からないですけど、今までのダブルセンターは、私にとってのライバルでもあって、悔しいという気持ちで見ていたんです。今はまた別の視点でNMB48を任せられる2人が出てきてくれたのが嬉しいという感覚ですし、「2人で支え合って」という話を聞いていても、ただただ嬉しいです。2人がシンメとしていいなと思うのが、声が似てるんですよね。聴いていて心地よくマッチしていて、相性がいいんだろうなと思っています。
塩月:自分で聴いていても、自分の声が分からなくなるくらいには似ていると思います。「あれ、歌ってたっけ?」みたいな(笑)。
――後輩の芳賀さんは、ダブルセンターの2人をどのように見ていますか?
芳賀礼(以下、芳賀):私も同い年なんですけど、選抜として活躍するお2人を見てきたので、カッコいいなと純粋に思いますし、ついていきたいという気持ちになります。
――芳賀さんは今回のシングルで初選抜になります。
芳賀:NMB48に加入した時から選抜に入りたいという目標はあったんですけど、それを今の自分が言ってもいいのかなという思いがあって。でも、ファンの方が「選抜に入っている姿が見たい」と言ってくださって、自分としてもファンのみなさんと一緒に目標を叶えることができて嬉しいです。
――芳賀さんは劇場でのキャッチフレーズがあざといイメージがあるんですけど、3人の先輩から見て、芳賀さんはどんなキャラクターですか?
川上:根っから、あざとい。メンバーの肩に頭を預けて寝たり、意識していなくても勝手にそれができちゃうタイプで、釣り師ですね。
芳賀:メンバーの方にはあざといことをしてる意識はなくて……(笑)。
川上:ほんまか!(笑)。
芳賀:逆に猫を被っちゃって話せなくなるので無意識でした。
塩月:すごく親しみやすいタイプで、すぐに変顔をするんですよ。目が合ったら変顔をしてきて、「え、何その顔?」と聞いたら、「変顔しちゃうの癖なんです」と言ってて。この間も、ダンスの先生に「礼、ここ違うよ」と指摘されていて、でも結局それはれいぽんの振りが合っていたんですね。先生が後ろを向いた瞬間に「うぇー」みたいに変顔をしていて(笑)。悪戯っ子で可愛いところも、ちょっと天然っぽいところもあったりして、いいキャラをしてるなと思います。
――人と距離を縮めるのが得意なんですかね?
芳賀:そんなに得意なわけではないんですけど、新公演『天使のユートピア』のために、1か月間ぐらい先輩メンバーさんと一緒にリハーサルをしていて、毎日お会いしているうちに変顔をしちゃうようになりました。
川上:わけわからん(笑)。
塩月:距離の縮め方のクセが強い(笑)。
――坂田さんはいかがですか?
坂田:れいぽんはアイドルに向いてるなと思います。女子からも男子からも好かれる性格の“ザ・女の子”という感じで、羨ましいですね。