LIL LEAGUE、1stアルバム『TRICKSTER』が首位に 意表をつくサウンドと新世代ならではの勢い
またしても意表をつかれたのが3曲目の「HYPE UP」で、「バイレファンキじゃん!」と思ったらシングルリリース時にはまさしくバイレファンキを取り入れた楽曲としてプロモーションされていた。ミニマルかつアグレッシブなノリを取り入れつつ、メロディアスな展開を挟み込む構成で、あくまでビートのパターンとサウンドを組み込んだ感じだけれど、そもそもバイレファンキが(TikTokのような動画プラットフォームでのバイラルな人気に比べて)そこまで取り入れられることはないので、耳を惹く。
アルバムの最後に収録されたボーナストラックの「48 BARS RELAY」はバキバキのベースラインがクセになる4つ打ち上で繰り広げられるマイクリレー。ビートのテンポやグルーヴもあってフロウはゴリゴリにヒップホップというよりもパーティ感が強調された賑やかさが楽しい。リリックの引用もにやっとしてしまうところがあり、のびのびとしたパフォーマンスにこのグループの魅力が詰まっている。
個人的には、ボーイズグループはサウンドで世界観をつくってグループのカラーをはっきり見せ、さらに没入できるようなコンセプトがつくりこんであればなおよし……と思っているので、そういう観点からすると少しとっちらかった印象が否めない。しかし、新世代ならではのあふれる勢いのほうにこそ注目すべきなのかもしれない。
























