THE ALFEE、前人未到の100回目の武道館ライブ達成の偉業 結成50周年イヤーも新たな歴史を刻むか

THE ALFEE、武道館公演100回超開催の偉業

 「派手の先には感動がある」。かつて著書のなかで、高見沢はこの名言を残している。楽曲と共に変わる美しい照明とステージの隅々にまで行きわたるように計算された音響、やり続けているからこそ衰えることのない歌唱力と演奏力、変わらずキープしている若々しいビジュアル、煌びやかな高見沢の衣装とデコラティブなギター……その派手さと坂崎のモノマネやときには体を張った桜井のパフォーマンスなどの愉快なコントや出し物。本編が終わり2度のアンコールのあとに、3人が肩を組んで深く頭を下げ、手を振ってステージを去る。盛りだくさんのたっぷり2時間半以上。コンサート終了のアナウンスが終わるまで鳴り止まない拍手と会場のどこからか聞こえてくる三本締めのかけ声と万歳三唱。コンサートが終わった後には、幸せな気持ちで満たされる。

 近年、海外アーティストの公演を中心に予算に合わせて席種が選べるようになっていることも多いが、THE ALFEEのチケットの金額は一律。アリーナ最前から2階席の最後尾までさまざまな席で参加したことがあるが、メンバーがMCで「THE ALFEEのコンサートにいい席も悪い席もありません!」と言うように、それぞれの位置からのドラマが楽しめるし、どの席でもチケット代以上の価値がある。ライブが終わると「また早くこの空間に戻ってきたい」、そう思わせてくれるのがTHE ALFEEのライブだ。

 毎年バンドの“今”を表現した楽曲を発表し、コンスタントにライブをやり続ける。そんな一年一年を積みあげてきたTHE ALFEEの、“いつもどおりだけど特別な”デビュー50周年イヤーが、2024年に幕を開ける。2024年12月23日の102回目、24日の103回目の日本武道館ライブは、デビュー50周年の活動を通してバンドとファンが一体となって作り上げてきたものの集大成となるだろう。家族よりも恋人よりも友だちよりもTHE ALFEEと過ごすクリスマスを選んできたファンの誇りと共に、THE ALFEEは日本武道館に新たな歴史を刻んでいく。

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