Sexy Zone、シングル『本音と建前』で24作連続首位獲得 表題曲で光る椎名林檎の編曲の手腕

CD Chart Focus

参照:https://www.oricon.co.jp/rank/js/w/2023-10-02/

 Sexy Zoneの「本音と建前」は、めくるめくサウンドの展開が刺激をもたらし続けるソウルナンバー。2023年10月2日付(2023年9月26日発表)のオリコン週間シングルランキングで1位を獲得した『本音と建前』は、推定22万枚以上を売り上げ、Sexy Zoneにとっては24作連続の首位獲得となりました。

Sexy Zone 「本音と建前」 (YouTube Ver.)

 タイトルナンバーの「本音と建前」は、メンバーの菊池風磨が主演するドラマ『ウソ婚』(カンテレ・フジテレビ系)の主題歌。楽曲の作詞作曲編曲は椎名林檎が手がけています。椎名林檎が『ウソ婚』の原作マンガと台本を読んで書きおろしたという楽曲です。

 その「本音と建前」はアカペラで幕を開け、メンバーの声質をいかした鮮やかなボーカルワークを、オートチューンがさらに際立たせます。アカペラ直後のイントロでは、キーボードの音色と、生々しいドラムが強く耳を引きます。

 椎名林檎が、メロウにしてスムースなソウルナンバーを書きおろしていることにも少なからず驚きましたが、「本音と建前」で真に驚いたのは、編曲の手腕でした。サビではドラムがより躍動的になり、間奏ではウッドベースの音色が響きます。ピアノをはじめとしてジャジーな香りが漂う部分も。そして終盤では、ピアノのフレーズがサルサを彷彿とさせ、カリブの香りを漂わせながら楽曲を締めくくります。

 こうしたサウンドのさまざまな趣向は、Sexy Zoneのメンバーそれぞれのボーカルの魅力を強く打ちだす方向に作用しており、「技あり」と感じました。椎名林檎という手練れならでは。Sexy Zoneの「本音と建前」は、J-POPという文脈において非常に優れた楽曲、サウンド、そしてボーカルを聴かせる作品です。

 このリアルサウンドでは、故・ジャニー喜多川の性加害問題を受けて2023年9月7日にジャニーズ事務所が開いた記者会見のレポートを掲載しています(※1)。2023年10月2日にも記者会見が予定されており、被害者の救済が進むことを願わずにいられません。そして、ジャニーズ事務所に所属する素晴らしい才能を持つアーティストたちが、彼らの真価を発揮できる状況になることも願っています。

※1:https://realsound.jp/2023/09/post-1425989.html
https://realsound.jp/2023/09/post-1426474.html

Sexy Zone 菊池風磨、4クール連続ドラマ出演 バラエティでも発揮される器用さ

2023年は菊池風磨の俳優としての快進撃の年であった。『大病院占拠』で櫻井翔と共演、『隣の男はよく食べる』では倉科カナとW主演を…

Sexy Zone 佐藤勝利を支える椎名林檎の言葉 大興奮で「本音と建前」を流したラジオを聴いて

「生きていけるなって思いましたね!」  7月23日、Sexy Zoneの佐藤勝利がパーソナリティを務めるラジオ『VICTO…

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる