Sexy Zone 菊池風磨、4クール連続ドラマ出演　バラエティでも発揮される器用さ

　テレビ、映画、個展などグループでの活動に加え、メンバー個人での活動も盛んなSexy Zone。なかでも菊池風磨は現在放送中の『ウソ婚』（カンテレ・フジテレビ系）に続き、10月14日スタートの土曜ドラマ『ゼイチョー～「払えない」にはワケがある～』（以下『ゼイチョー』）（日本テレビ系）ではGP帯初主演となり、4クール続けての連続ドラマ出演の快挙を成し遂げた。本稿では相次ぐドラマ出演に加え新番組『何か“オモシロいコト”ないの？』（フジテレビ系）ではMCを務めるなど、目覚ましい活躍を続ける菊池の魅力に注目したい。

憧れの先輩との共演から4クール連続のドラマ出演で挑むGP帯初主演

　2023年は俳優としての菊池の快進撃を感じる年となった。尊敬する先輩として慕う櫻井翔との共演が叶った『大病院占拠』（日本テレビ系）ではヒール役の青鬼・大和耕一を熱演。かと思えば一転、『隣の男はよく食べる』（テレビ東京系）では倉科カナとW主演で年上の女性を翻弄するキュートな本宮蒼太を演じると、菊池の甘いセリフやセクシーな仕草にSNSを中心に大きな盛り上がりを見せた。そして現在放送中の『ウソ婚』（カンテレ・フジテレビ系）では若くして成功した敏腕建築士・夏目匠役を好演している。筆者が注目しているのは初恋の幼なじみ・千堂八重（長濱ねる）に再会し、不器用ながら恋を成就させようと奮闘する匠のふとした仕草やセリフの言い回しに、普段の菊池っぽさが垣間見られる点だ。果たして菊池が意図しているのかは知るよしもないが、ドラマによりリアリティをもたらしているように感じる。

　10月スタートの新ドラマ『ゼイチョー』では税金の取り立てを行う公務員の徴税吏員役に挑戦する。誰にでも好かれる人たらしでありながら、コミュニケーション力と豊富な知識で相手を油断させて懐に入る、という普段の菊池とオーバーラップする部分もありそうな役どころだ。俳優としての菊池の魅力は、役柄を完璧に演じながらも個性を残すセンスではないだろうか。『ギバーテイカー』（WOWOW）で過去に冷徹なサイコパスを演じた時でさえ、孤独な闇を纏った表情に哀愁を感じたことを覚えている。こうした余白を感じる演技は生真面目に完璧な役作りをしているからこそ成り立っているのではないだろうか。