SEVENTEEN、Perfume、SEKAI NO OWARI、ゆず、milet、KERENMI……注目新譜6作をレビュー
ゆず「ビューティフル」
熱狂と興奮、大らかな開放感を放ち続けるメロディ、そして、繰り返される〈Beautiful never give up〉というフレーズ。「新たなゆずの応援歌」として制作された新曲「ビューティフル」は、どんな壁にぶつかっても前進を続ける決意、一人ひとりの色を持ちながらも響き合うことの大切さを驚くほどの率直さで歌い上げた楽曲だ。社会はもっと複雑で、ここまでポジティブに振り切ることはできないという(筆者のような)斜めな考え方を吹き飛ばしてしまうパワーが確かにこの曲には宿っている。制作にはDJ、音楽プロデューサーのTeddyLoidが参加。トライバルな高揚感を備えたトラック、突如として響き渡るエレキギター、円環構造的な楽曲構成はまちがいなくゆずの新機軸だ。(森)
milet「Hey Song」
8月30日発売の3rdアルバム『5am』から先行配信。ウクレレとアコギだろうか、2本の弦楽器が可愛らしく跳ねるイントロに始まるナンバー。素朴なサウンドと、選ぶ言葉で次々とニュアンスを変えるmiletの声色に、そっと耳を傾けるのが前半の楽しみ方。アルバムの中では小品、たとえば壮大なロックナンバーのあとの箸休めになる曲ではないか……と最初は思う。しかし、サビに入るとホーンや鍵盤、さらに後半は人の気配を感じさせる効果音が次々と加わり、気づけばラスト手前で壮大な大合唱。人が人を呼び、笑顔が笑顔を呼び込むようなマンパワーが溢れ出す。最初の印象とはまったく違うエンディング。これは予想できなかった。ライブに行きたくなるような一曲。(石井)
KERENMI「アダルト feat. アヴちゃん from 女王蜂 & RYUHEI from BE:FIRST」
プロデューサー、蔦谷好位置による変名プロジェクト。思わず「マジか!」と声が出る組み合わせだ。アヴちゃんは作詞、RYUHEIはポエトリーの言葉を担当し、蔦谷は狂おしいほどドラマティックなトラックと格闘。聴く前はキワキワのディスコ系ソングを想像したが、そんな子どもの遊びではまったくなかった。生きるとか、笑うとか、思い切り泣くとか、そんなことすら難しいと感じている人たちの心を直接掴みにいくような熱量。バラードというほど型通りではなく、歪んだギター、豪華なストリングス、扇情的なノイズが次々と繰り出される展開は相当にカオティックで、全員が心血を注ぎ合っていることがリアルに伝わる。ほんの数日じゃ全然噛み砕けない、そんな曲。(石井)
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