乃木坂46が第一線に立ち続ける理由とは? “AKB48公式ライバル”から独自のカラーを築いた14年をたどる

 2026年2月22日、乃木坂46はデビュー14周年を迎えた。2月20日、21日には東京・有明アリーナでカップリング曲中心のライブ公演『Coupling Collection 2022-2025』、続く2月22日、23日は『5th ALBUM MEMORIAL LIVE「My respect」』を開催し、14年の歩みと現在の勢いを示している。

 2012年2月22日に1stシングル『ぐるぐるカーテン』でCDデビューして以来、乃木坂46はアイドルシーンの中心として走り続けてきた。“AKB48の公式ライバル”という立ち位置からスタートした乃木坂46は、その比較軸に縛られることなく、自分たちの歩幅で独自のカラーを築き上げてきた。デビュー14周年という節目を迎えたこのタイミングで、その歩みと現在地をあらためて振り返ってみたい。

「ぐるぐるカーテン」に滲む独特の空気、「君の名は希望」から確立された“らしさ”

 結成当初の乃木坂46は、公式ライバルという肩書きのもと、AKB48とは違う道を歩むことを求められていた。都会的で落ち着いた佇まいを軸に、丁寧に積み上げていった清楚なイメージ。制服調の衣装にロングスカート、露出を抑えたスタイルもその一部だ。デビュー曲「ぐるぐるカーテン」の弾むメロディの中には、静かな上品さが滲んでいた。そして、センターを務めた生駒里奈は、初々しさと同時に、当時のアイドル像とは少し距離を置いた独特の空気を宿していた。

乃木坂46 『ぐるぐるカーテン』Short Ver.

 乃木坂46らしさがはっきり見えたのが、2013年にリリースされたシングル表題曲「君の名は希望」だったと記憶している。ピアノを軸にした穏やかなサウンドと、内面にそっと寄り添うような歌詞。それまでのアイドルポップスとは違う方向へ踏み出し、乃木坂46がどんなグループなのかを音で示した1曲と言える。この曲を2015年の『第66回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)の初出場のステージで披露したことも、その歩みを象徴していた。初期から楽曲の充実度が高く、繊細なメロディと奥行きのある歌詞を持つ曲が揃っていたことも大きい。「何度目の青空か?」「サヨナラの意味」「インフルエンサー」「シンクロニシティ」と、曲調は変化しながらも変わらない清楚なイメージを保ちながら楽曲リリースを重ねてきたのだ。そうした積み重ねが、今の乃木坂46の歴史をつくっていったと言えるだろう。「君の名は希望」や「きっかけ」といった楽曲がいまもライブで歌い継がれているのは、当時の熱量が現在まで続いている証拠だろう。

乃木坂46 『君の名は希望-DANCE&LIP ver.-』Short Ver.

 ビジュアル面でも、乃木坂46は早い段階から徹底した統一感のあるビジュアルを貫いてきた。比較的ロング丈のスカートと制服風の衣装を基調にまとめ上げられ、メンバーの表情や所作も含めて、上品で清楚という印象が自然に広がっていった。派手な装飾で目を奪うのではなく、立ち姿そのもので空気をつくる。その積み重ねが、乃木坂46の強固なアイデンティティになっていった。その過程で掲げた“努力、感謝、笑顔”という言葉は、グループの内側の結束を支える合言葉にもなった。

 その土台を築いたのが1期生だ。白石麻衣、西野七瀬、生田絵梨花、齋藤飛鳥らはグループの中心として存在感を放ちながら、モデルや俳優などそれぞれのフィールドでも活躍の幅を広げていった。だが、グループである以上、卒業と加入はついてまわってくるもの。2023年には最後の1期生だった秋元真夏がグループを卒業。それ以降の乃木坂46は、従来の“らしさ”を受け継ぎつつも、3期生、4期生、そして5期生が中心となり、ステージの表情やグループの打ち出し方にも新しい色が混ざり始めている。

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