Sexy Zone、ジャニーズWEST、あいみょん、ずっと真夜中でいいのに。、宮川大聖……6月7日リリースの新譜5作をレビュー

 毎週のリリース作の中から注目作品をレビューしていく連載「本日、フラゲ日!」。今回は6月7日リリースのSexy Zone『Chapter II』、ジャニーズWEST『しあわせの花』、あいみょん『愛の花』、ずっと真夜中でいいのに。『沈香学』、宮川大聖『光/Sparkling Love』の5作品をピックアップした。(編集部)

Sexy Zone『Chapter II』

 昨年12月、デビュー当時からの念願だったドームツアーを見事に成功させたSexy Zone。同月末、新しい夢に向けて歩み出したマリウス葉を温かく送り出した4人は、2023年に突入すると同時に、Sexy Zoneの第2章をスタートさせた。メンバー全員で話し合って決めたという今作のタイトル『Chapter II』には、そうした未来へ向けた力強い意志が込められている。ドーム公演という大きな夢を叶えた4人にとって、次の夢とは何か。佐藤勝利は、ドームツアー初日の東京ドーム公演で、国民的アイドルになるという大きな夢を語った。そうしたメンバー全員の総意を反映した今作は、前作『ザ・ハイライト』における80’s、90’sのレトロ路線を踏襲しながらも、同時に老若男女のリスナーに広く開かれた輝かしいポップスが揃っている。もちろん、彼らの大人な魅力も健在どころか今まで以上に冴え渡っていて、iri、平井大、尾崎世界観(クリープハイプ)をはじめとした名だたるアーティストたちからの提供曲を、自分たちの色に染め上げて歌う歌唱スキルには改めて驚かされた。特に、金井政人(BIGMAMA)が作詞を手掛けた今作を締め括る楽曲「せめて夢の中でだけは君を抱きしめて眠りたい」は、デビュー13年目を迎えた今のSexy Zoneの真髄が詰まったバラードで、彼らの新章を象徴するような新しい代表曲になっていく予感がする。(松本)

Sexy Zone 「Purple Rain」 (YouTube Ver.)

ジャニーズWEST『しあわせの花』

 全国ツアー『ジャニーズWEST LIVE TOUR 2023 POWER』を終えたばかりのジャニーズWESTからニューシングル『しあわせの花』が到着した。桐山照史が出演するドラマ『ゲキカラドウ2』(テレビ東京系)主題歌の表題曲は、2021年1月リリースの「週刊うまくいく曜日」に続く、サンボマスター・山口隆の書き下ろし楽曲。大らかな解放感に溢れたバンドサウンドとともに放たれるのは、〈しあわせよこの指に止まれ〉という愛らしくて切ない願い。生の感情を込めまくり、聴き手の心と身体を引き上げてくれる歌の力こそが、この楽曲の魅力だろう。オーセンティックなディスコビートと親しみやすいメロディが一つになったカップリング曲「パロディ」を含め、全編を通して“日常の幸せ”を彩ってくれるシングルだ。(森)

ジャニーズWEST - しあわせの花[Official Music Video(YouTube Ver.)]

あいみょん『愛の花』

 繊細なピアノのフレーズからはじまり、すぐにアコギと歌に移行。目の前の人にゆっくりと語り掛けるような歌声によって、大切な人に向けた静かで深い想いが伝わる。NHK連続テレビ小説『らんまん』の主題歌として制作された「愛の花」は、〈言葉足らずの愛を/愛の花を貴方へ〉というフレーズが心に残るミディアムチューン。『らんまん』のストーリーに寄り沿いながら、簡素な言葉で“愛すること”の本質へと近づいていくこの曲を聴けば、あいみょんのソングライティングがさらに深まっていることを実感できるはず。曲がはじまった瞬間、聴き手の感情をほどき、スッと浸透していくような等身大のボーカルも素晴らしい。カップリングには不機嫌な彼女にあたふたする彼氏を主人公にした「彼氏有無」を収録。(森)

あいみょん – 愛の花【OFFICIAL MUSIC VIDEO】

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