King & Princeメンバー分析 第4回:岸優太、縁の下の力持ちから唯一無二のキャラに 時代の波を引き寄せるリーダー

 そしていよいよ、2022年秋に初主演映画『Gメン』の公開が決定した。お茶の間よりも少しだけ早く、あるいは深く岸を知っている者から見れば、「いつか来るだろう」と予想し、遅かったくらいの岸の時代。「いつか来る日のために」準備を怠らず、日々研鑽を積んできた岸。その成果は年々、大きな実となり花となっている。

 お茶の間はもちろん、バラエティ番組のホストや共演者、ジャニーズの先輩までもが彼を「岸くん」と呼ぶ。“くん付け”文化を持つジャニーズにおいても、先輩が後輩に、というのは珍しい形だ。いつの間にか「岸くん」は、彼の愛称になった。

 バラエティでは周知の通り、毎回爪痕を残しており、彼はもはや「岸優太」というポジションを確立した。よくある質問やトークテーマも、岸が話せば途端にオリジナル。どこに転がるか、飛んでいくかは分からないが、まず妥当な展開にはならない。そうした“岸くん力”を信頼し、ボールを投げてヒットを託す演者も少なくないように思う。

 とはいえ岸は、責任感の強い男。自らの打率の高さから「必ずホームランを打たなければ」と、プレッシャーを感じていないだろうかとも思うのだが、今のところ心配はなさそうだ。最近では「意外に短気」だという素顔も隠さず、発言として飛び出す。

 しかし不思議と誰も不快にさせないのが、岸の岸たる所以。「純度が高い」ーー例えば海老蔵が岸をそう評したように、彼の言動には嘘や濁りがない。こうも素直に生き、喜怒哀楽をさらけ出しながらもなお「純度」を感じられる人とは、そうそう出会えるものではない。

 近しい先輩である菊池風磨(Sexy Zone)が「アイツ(岸)嫌いっていう人、見たことない」と発言していたが(※2)、その言葉が視聴者にとっても想像に難くないのは、裏表のない岸の、ナチュラルなふるまい故だろう。

 指先や爪先にも神経が行き届いたしなやかなダンス、一転してアッパーチューンで見せる挑発的な大人の表情、一音一音を丁寧にすくい上げ、“言葉”として届ける歌声、光も影も宿す、まっすぐで曇りのない瞳。ポテンシャルの上に重ねてきた努力が、果たして2023年にどう爆発するのだろうか。岸のことだから、占いさえも予想外の方向に裏切り、間もなく起爆するような気がしないでもないが。

※1:2021年5月19日放送『突然ですが占ってもいいですか?』(フジテレビ系)
※2:https://youtu.be/IhyEe4DSPhE

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