木村拓哉、ジャニーズWEST、ザ・クロマニヨンズ、リーガルリリー、NACHERRY……1月19日リリース新譜5作をレビュー
リーガルリリー『Cとし生けるもの』
他の元素との結びつきによって、黒鉛にもダイヤモンドにもなる炭素(C)はまるで人間のよう。他者との関わりによって輝き方は変わっていくが、私たちはそのすべてを肯定したいーーという思いが全編に溢れる2ndフルアルバム。“本当の強さ”というテーマを寓話的な表現で描き出す「たたかわないらいおん」、東京の風景とシリアスな心象がひとつになった「中央線」、涙が出そうなくらいの愛の在り方を解放的なメロディに乗せた「風にとどけ」。軸にあるのは、際立った独創性と誰もが楽しめるポップネスを備えた、たかはしほのか(Vo/Gt)のソングライティング。“天然のオルタナ”と呼びたくなる、シンプルに研ぎ澄まされアンサンブルもさらなる進化を遂げている。(森)
NACHERRY『CANDY SUNDAY』
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のメンバーとしても活躍中の声優・村上奈津実と田中ちえ美による2人組ユニットのデビューミニアルバム。王道のギターロックをベースにした全5曲は、自分らしく生きることをまっすぐに表現したリード曲の「フォーチュンテラー」に始まり、切ない三角関係を歌った「リブラ」、2人らしいキュートなバースデーソング「HAPPY NACHERRY BIRTHDAY」など、カラフルでポップな世界観が炸裂。ゲストミュージシャンとしてASIAN KUNG-FU GENERATIONの山田貴洋や伊地知潔、THE BAWDIESのTAXMANらが参加し、音作りにもこだわりを見せる。“さくらんぼのように2人でひとつ”というコンセプトのとおり、ユニゾンを生かした歌唱スタイルにも相性の良さが感じられる。(渡部)