木村拓哉、ジャニーズWEST、ザ・クロマニヨンズ、リーガルリリー、NACHERRY……1月19日リリース新譜5作をレビュー

　毎週のリリース作の中から注目作品をレビューしていく連載「本日、フラゲ日！」。今回は1月19日リリースの木村拓哉『Next Destination』、ジャニーズWEST『黎明／進むしかねぇ』、ザ・クロマニヨンズ『SIX KICKS ROCK&ROLL』、リーガルリリー『Cとし生けるもの』、NACHERRY『CANDY SUNDAY』の5作品をピックアップした。（編集部）

木村拓哉『Next Destination』

　作詞：真島昌利、作曲・編曲：山下達郎によるハードロックナンバー「MOJO DRIVE」「MORNING DEW」、Creepy Nutsが手がけ、過去に出演したドラマのタイトルが散りばめられた「Yes, I’m」、MAN WITH A MISSIONとのコラボレーションによる、〈僕らが選んだ未来を／この手に取り戻すまで〉というラインを高らかに歌い上げる壮大なロックチューン「I’ll be there」などを収めた2ndソロアルバム。Kj（Dragon Ash）、平井 大、鈴木京香、BEGIN、明石家さんま、糸井重里など、日本のエンタメを支える才人が大集合している作品だが、真ん中にあるのはもちろん木村の歌。ふくよかなバリトンを活かしたボーカル、楽曲の世界観のなかで生の感情を映し出す表現力を含め、これぞキムタク！　なスター性を存分に発揮している。（森）

ジャニーズWEST『黎明／進むしかねぇ』

　ジャニーズWESTの18枚目シングルが両A面でリリース。「進むしかねぇ」は、持ち前の熱いパフォーマンス全開で奏でるパワフルなロックナンバー。“どんな人生も笑いながら突き進んでいこう”というメッセージが、頑張る人の背中を押す。一方の「黎明」は、“夜明け”や“新しい事柄の始まり”という意味を表現したかのような、ジャニーズWEST初となるミディアムバラード。ストリングスを取り入れたスケール感のあるトラックに乗せ、悩みや不安を抱える人を大きな愛で包むような温かみのある歌唱を披露する。どちらの楽曲にも共通するのは、困難な時代を生きる人々へ向けた応援歌であること。彼ららしいポジティブなエネルギーに満ちた楽曲が、聴く者に勇気を与えてくれる。（渡部）

ザ・クロマニヨンズ『SIX KICKS ROCK&ROLL』

　6カ月連続でリリースされたシングル「ドライブ GO！」「光の魔人」「大空がある」「もぐらとボンゴ」「縄文BABY」「ごくつぶし」含む12曲に加え、ボーナストラック2曲を別CDに収めた2枚組CDアルバム。ブルース、ソウル、リズム＆ブルース、レゲエ、オールディーズのポップス、歌謡曲など、メンバーの体の中にある幅広い音楽をごちゃ混ぜにし、削ぎ落されたロックンロールとして放出する、というのがこのバンドのスタイルだが、その配分や混ざり具合は常に変化していて、だからこそザ・クロマニヨンズの音楽は常に鮮烈なのだと思う。根底にあるのは〈生きてるからやるだけ　今　この場所で〉（「ここにある」）という姿勢。「イエー！　ロックンロール!!」という曲名がこれほど似合うバンドは世界中探してもいないだろう。（森）