林原めぐみ、伊瀬茉莉也、本名陽子……女性声優が見せる映画『僕のヒーローアカデミア』最新作での豊かな“個性”

TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』オリジナル・サウンドトラック

 TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』(読売テレビ・日本テレビ系)の劇場版第3弾『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション』が、ついに今週8月6日より公開となる。

 『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載されている通称『ヒロアカ』の原作者、堀越耕平が総監修・キャラクター原案を務め、全世界を舞台とした壮大なオリジナルストーリーを描く本作。世界中の“個性”保持者の殲滅を目論む謎の集団「ヒューマライズ」に、緑谷出久たち雄英高校ヒーロー科の生徒と各国のプロヒーローが立ち向かってゆく。そんな本作において、それぞれ違う立場でストーリーを盛り上げる3名の女性声優、林原めぐみ、伊瀬茉莉也、本名陽子を紹介したい。

 世代を経るごとに深く混ざりあった個性が、人類史を終焉に導くとする思想“個性終末論”を掲げるヒューマライズ。彼らは“個性”を暴走させ、崩壊に導く爆弾「個性因子誘発爆弾(イディオトリガーボム)」を世界各国に仕掛ける。その脅威から人々を守るため、集められたプロヒーローと、その下でインターン中だったヒーロー科の生徒たちによる世界選抜ヒーローチームが結成されることに。エンデヴァー事務所でインターンとして働いていた出久・爆豪勝己・轟焦凍の3人も日本から遠く離れたオセオンの地で作戦を開始していた。

 そんな彼らが出会うのが、今回ゲスト声優として本作に参加した吉沢亮演じる少年、ロディ・ソウルだ。林原めぐみは物語の鍵を握るロディの相棒の鳥・ピノを演じている。『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズの綾波レイや、1996年から20年以上続く『名探偵コナン』(読売テレビ・日本テレビ系)の灰原哀など、数々の名作で人気キャラクターを演じる林原。今年アーティスト活動30周年を迎え、音楽面において声優の活躍の場を切り開いてきた開拓者でもある林原だが、クールで謎めいた役柄を演じる彼女の声には独特の色気があり、聴く者を虜にしてきた。

 一方で『らんま1/2』(フジテレビほか)の女らんま(早乙女乱馬の女バージョン)や、『ポケットモンスター』(テレビ東京、以下『ポケモン』)のムサシなど、活発な女の子から高飛車でわがままな敵キャラまで、何を演じてもハマり役。今回演じるピノは言葉を喋らず、鳴き声だけで豊かな感情を表現する難しい役どころだが、ハローキティや『ポケモン』のフシギダネなど人ではないキャラクターも見事に演じてきた林原だけに、「某Pモンスターで培った私の“個性”が存分に、十二分に発揮できる役だと思っています」と自信を覗かせている(※1)。吉沢演じるロディとの息の合った連携プレーにも注目だ。

ヒロアカ劇場版スペシャルPV/8/6(金)公開『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールドヒーローズミッション』

 『Yes!プリキュア5』シリーズでキュアレモネードこと、春日野うららを演じた伊瀬茉莉也は、ヒューマライズの傭兵敵(ヴィラン)・ベロス役に。べロスはヒューマライズの指導者・フレクトに忠実で、手が弓に変形し、射た物を自在に操る個性の持ち主だ。『プリキュア5』にてアイドルとして活躍するうららを演じた伊瀬の声は、とにかくキュート。片や、『約束のネバーランド』(フジテレビ系)では頭の切れる優秀な少年・レイを演じており、演技の振り幅に定評がある。すでに公開されている隠れた口元と流し目が印象的なべロスのビジュアルから謎の多いキャラクターであることが伝わってくるが、かつて少女戦士を演じた伊瀬がどんなヴィランを表現しているのか、ぜひスクリーンで確かめてほしい。

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