豆柴の大群、ツアー&武者修行を経て向上したパフォーマンススキル がむしゃらな努力で掴み取った豆粒の心

豆柴の大群、パフォーマンスの進化

 豆柴の大群は常に何かを求め続けているグループだ。

 2019年11月に『水曜日のダウンタウン』(TBS系)の企画「MONSTER IDOL」が放送され、そのまま12月にデビューを果たすもののその直後に待ち受けていた新型コロナウイルスによるパンデミック。メンバー5人がファンの存在をようやく目の前にし、真のスタートを切ることができた2020年10月の初のワンマンライブ『豆柴の大群のりりスタート』は、延期/中止に次ぐ会場変更から開催自体が一つの目的でもあった。間髪入れず、1カ月後に始まった初の全国ツアー『実力をしっかりとつけるツアー』は全国6都市18公演、1日当たり3公演というハードスケジュール。『りりスタート』で浮き彫りになった体力のなさを底上げし、WACK所属グループとしては圧倒的に足りていなかったライブの現場を多く経験した。そして、今回の2度目のツアー『豆柴大作戦 ~掴み取れ豆粒の大群~』はそのタイトルが示す通りに、メンバーが自ら全国の豆粒(ファンの総称)を掴み取りに行く大作戦である。

 そもそも豆柴はツアーの日程の前後にその土地でのインストアイベントを入れたり、メジャー1stアルバム『まめジャー!』が100円ショップDAISOで発売になった際も挨拶回りを兼ねて全国の豆粒に会いに行っている。この『豆柴大作戦』開催前後も然り、「豆柴武者修行」と題した18日間連続のミニライブ&特典会に、メンバーが豆粒の自宅のチャイムを鳴らしに行く「豆柴ピンポン」と、そのスタンスは『りりスタート』時よりも限りなく前傾姿勢にある。

 では、グループはこの『豆柴大作戦』で新たな豆粒を増やすことはできたのだろうか。広島や新潟、香川といった前回のツアーで訪れることのできなかった地域を巡りながら、迎えたツアーファイナルのZepp Tokyo。MCで久々にライブを観に来た人、初めて豆柴のライブに来た人を聞き、上がった手の数から見てこの作戦は成功と言えるが、タイトルの副題にあるのは豆粒の心を掴み取るというもう一つの宣言だ。

 3カ月で全国9都市17公演(+『豆柴武者修行』)をこなしてきたメンバーのさらなる成長は目に見えて明らかだった。筆者が驚いたのは初めてのMCを終えた後の2番目のブロック。今回の『豆柴大作戦』は、公演前日にリリースとなった1stミニアルバム『WOW!!シーズン』のツアーという側面もある。中でも豆柴の新境地とも言えるのが「PUT YOUR HAND UP」だ。この後に続く、「FLASH」(『スタート』収録)や「MOTiON」(『まめジャー!』収録)と豆柴はリリースを重ねる毎に必ず激しいバンドサウンドの楽曲を収録してきた。それは良くも悪くもクロちゃんというイメージが先行している豆柴に“WACK色”を塗り足す作業であり、その緩急がほかのWACKグループにはない独自のカラーとなっている。



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