“美と狂気”でリスナーを魅了 謎多きユニット DUSTCELLが秘めたグローバルに広がる可能性

 YOASOBIやヨルシカ、yama&くじらのように、コンポーザー×ボーカルという組み合わせのユニットが音楽シーンの中心を飾ることは珍しくなくなった。そんな中で、また新たな才能が羽ばたこうとしている。それがDUSTCELLだ。まだ謎多き存在ながら、その勢いを増すアーティスト・DUSTCELLの魅力を紐解きたい。

DUSTCELL
DUSTCELL

 DUSTCELLは、花譜やカンザキイオリなどを擁するレーベル<KAMITSUBAKI STUDIO>に所属するアーティストで、ボーカルのEMA、コンポーザーのMisumiによる2人組の音楽ユニット。2019年10月、「CULT」の発表をもって世に登場を果たし、その動画は投稿からわずか3週間で100万再生を果たす。まさしく彗星のようにして鮮烈に現れた存在だ。

 2020年5月には1stアルバム『SUMMIT』をリリースし、22日付のiTunesダウンロードランキングでは総合チャート2位を獲得。7月には配信の1stワンマンライブを、11月には恵比寿リキッドルームでのリアルライブを開催。3カ月と空けずに新曲も発表し続けており、精力的な活動が続いている。

 DUSTCELLのコンポーザーのMisumiは、「オルターエゴ」や「反重力の街」などで殿堂入りも果たした元ボカロP。尖ったサウンド感覚と独自の世界観を持ち、ダークなものから明るく透明感のあるものまで幅広い曲調の楽曲を発表してきた。

 一方、ボーカルを務めるのはEMA。それ自体に世界観がある独特の声色を持ちながら、その歌声はサウンドに自然に溶け込んでゆく。EMAは歌い手時代にMisumiの楽曲もカバーしており、自らの楽曲について「リアルな人間が歌うのは難しい」と評するMisumiが、EMAのカバーは合っていたと語っている。

 そんな2人が組んだDUSTCELLの楽曲は、2人ともが好むというK-POPや、EDMの影響が色濃い。いわゆるJ-POP的な音楽はメロとサビが明確に分かれ、歌を際立たせるものが多いが、DUSTCELLの音楽は定型化されない展開と、歌とビートの両方で響かせるようなものになっており、その特徴はK-POP、およびグローバルチャートのメインを占めている楽曲の構造に近い。

 多方面の音楽ジャンルを吸収してきたMisumiの引き出しは多く、ボカロ系譜を色濃く感じる疾走感のあるメロディに中国的な音楽要素を取り入れた「アネモネ」、エモーショナルなピアノバラードながらどこか退廃的な雰囲気を持つ「終点」など、DUSTCELLらしさは常に織り込みつつ、ジャンルレスに音楽を展開して見せる。

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