AKB48 下尾みうを支えるK-POP楽曲 IZ*ONEの活躍を見られなかった時期から、グループを支える存在になるまで

『PRODUCE 48』に出演したことをきっかけに日韓で一躍注目を集めた下尾みう。番組出演から7年が経とうとする現在も、AKB48 チーム8のメンバーだった彼女が世の中に“見つかった”瞬間を鮮明に覚えているという人は多いのではないだろうか。あれから月日が流れ、現在はAKB48のメンバーとして活躍している彼女にとって、K-POPの楽曲はどのような存在になっているのだろうか。『PRODUCE 48』を経ての変化や、現在のAKB48をどう見つめているのかまで、「好きなK-POP楽曲」をもとに話を聞いた。※取材は2024年6月に実施(編集部)
下尾みうの支えになるK-POP楽曲
・(G)I-DLE/Fate
・(G)I-DLE/HANN (Alone)
・H1-KEY/Rose Blossom
・IZ*ONE/夢を見ている間
セルフプロデュースの(G)I-DLEに感じる魅力

ーー現在はAKB48のメンバーとして活躍する下尾さん。アイドルを好きになったきっかけは何でしたか?
下尾みう(以下、下尾):私はもともと芸能界に興味があってダンスを3歳からやっていて。歌もボイストレーニングに通ったりしていたので、自分が今やっていることの全部ができるアイドルはぴったりだなと思ったのと、山口県代表っていうところに惹かれて応募しました。
ーーAKB48を選んだのは何か決め手があったのでしょうか。
下尾:本当にタイミングが良かったんだと思います。中学受験をして落ちた時期に募集してたのがAKBのオーディションだったので、そこで応募したのがきっかけでした。
ーーその後日韓合同オーディション番組『PRODUCE 48』に出演します。もともとK-POPに関心はありましたか?
下尾:もともとK-POPが好きだったところに、『PRODUCE 48』のお話をいただいて出演することになりました。ちょうどこの年は、もし何もなかったらグループを辞めようと思っていた年で。当時高校2年生だったので、今年無理だったら大学受験に専念して一般企業に勤めようと思っていました。でも『PRODUCE 48』に出て人生が大きく変わって、この番組選抜に選ばれることもあったので、受けて良かったなって思ってます。
ーーではピックアップしていただいた楽曲についてお話を伺えればと思います。(G)I-DLEの曲は2曲挙げていただいています。
下尾:私のイチオシ韓国アイドルは(G)I-DLEです。コンセプトを決めたり、曲を作るところから全部自分でプロデュースしてるのがすごくかっこいいですよね。同世代の女性が全て作ってるからすごく刺さるというか、共感できるものが多くて、すごく憧れます。パフォーマンスも、アイドル自身がプロデュースするから自分たちの見せ方を分かっているのかなと思いました。あと、レコーディング風景を見るのもすごく好きで。レコーディングのディレクションもすごく上手くて、しかもそれをやってるのがアイドルっていうのが、またかっこよくて。
ーーその中でも「Fate」を選んだ理由は何ですか?
下尾:曲がすごく攻めてますよね。それに加えて演出がすごく好きです。ステージではスタンドマイクで一人ずつ歌っていくんですけど、ギターを持っているパフォーマンスがすごくかっこいいです。リリースの時期はウギちゃんの髪の毛が金髪のウルフヘアで、一人ずつ見ていくと、結構いろんな種類の不良キャラみたいなスタイリングをしているのがすごく好きです。
ーーもう一曲「HANN (Alone) (Alone)」は2018年の楽曲です。
下尾:この曲をきっかけに(G)I-DLEを知ったんですよね。思い出の曲です。
ーーどういう出会いだったのか覚えていますか?
下尾:YouTubeでいろんな韓国アイドルを見ていて、その流れで出てきたのがウギちゃんでした。「この子、誰」ってなっていっぱい韓国アイドルを検索してウギちゃんの名前を知りました。
ーーウギさんがきっかけだったんですね。
下尾:ウギちゃんは、すごく可愛い印象なのに声がかっこよくて。全体的に私はガールクラッシュな雰囲気のグループがすごく好きで、その中でも女性らしいダンスが得意な方だと思います。そこも好きです。
ーー「HANN (Alone)」はダンスが特徴的な楽曲です。
下尾:「HANN (Alone)」のダンスが大好きです。揃ってるけど、ちゃんと個性があって、衣装も結構カラフルで、一人ひとりみんながセンターみたいだなって。
K-POPの歌詞に感じるもの「全部に意味があって自分の支えになる」
ーーH1-KEYの「Rose Blossom」は日本ではあまり知名度がない楽曲かと思います。どういうところが好きですか?
下尾:この曲は歌詞が本当に良くて。「建物の隙間の陰っているところに咲いた花」みたいな意味があって、「なかなか夢は咲かないけど、でも、どこでも綺麗に私たちは咲いていくぞ」みたいな感じの歌詞だなって私は思っています。これは美容師さんに教えてもらいました。「負けないぞ」っていう気持ちを花に例える様子が、秋元(康)先生っぽいとも思って。この歌詞が歌えるのは努力した過程があるからで、4人の積み重ねてきたものが集約されているところが好きです。

ーーここまでお聞きしていると、K-POPで歌詞重視で聴く人ってあまり多くないような気がしていて。下尾さんは歌詞をしっかり聴いているんですね。
下尾:結構韓国語を勉強していて、せっかくなら歌詞を知りたくて学んだ韓国語をもとに歌詞を見ることもあるんです。「この単語知ってる」って思ってどんどん突っ込んでいって、自分の解釈で合ってたなとか、ここは違ったなとかいう答え合わせをしていたので、歌詞中心に見ています。韓国の曲って歌詞も良いんですよ。みんなスタイリングとかダンスに注目しちゃうんですけど、歌詞がめちゃくちゃ深い曲も多くて。全部に意味があって自分の支えになるような歌詞が多いので、もっとみんなに知ってほしいです。