ヒプノシスマイクはアニメを通して次なるフェーズへーーOP曲やバトルシーンから伝わる、コンテンツの新たな可能性を考察

Division All Stars
Division All Stars「ヒプノシスマイク-Rhyme Anima-」

 2020年10月から放送中のアニメ『ヒプノシスマイク −Division Rap Battle−』Rhyme Anima(TOKYO MXほか)。そのオープニング曲である「ヒプノシスマイク-Rhyme Anima-」が、現在配信リリース中だ。

 ファンにとっては待望のアニメ放送。その開幕を告げるオープニング曲は、これまでも多くのDivision All Stars曲を手掛けてきたinvisible manners(平山大介・福山整)によるもの。激しいギターサウンドとキャッチーなメロディが共存する、疾走感のある一曲だ。

 アニメで放送されるOPサイズは、ヴァースに各ディビジョンの特性や個々の持ち味を詰め込むことで自己紹介的に個性が示され、フックでの力強いボーカルによってライバル同士が同じ熱量で戦っていることがわかる、という構成。最後の部分に〈抗い続けるぜ Division Rap Battleで〉と作品の主題が気持ちよくはまり、これまでヒプマイに触れたことのない視聴者にも世界観が感覚的に伝わる、まさにアニメのオープニング曲らしさが際立っている印象である。

「ヒプノシスマイク -Rhyme Anima-」MV

 だが、今回配信されたフルサイズを通して聴いてみると、この曲はまた違った表情を見せる。彼ら12人の複雑な相関図の片鱗を見せるように、バトル色を濃くしながらヒートアップして、Rhyme  Animaのタイトルどおり彼らの魂の叫びがぶつかり合う。2番手・3番手の言葉の応酬、そして続くリーダーたちの昂然たるパフォーマンスは圧巻。単なるオープニング曲ではない、元来のファンを十二分に満足させる攻めた内容になっているのだ。

 アニメのOP映像やYouTubeで公開されたMVにも、楽曲の魅力が詰まっている。これまでのMVでもお馴染みのリリックの文字が画面上で次々と繰り出される演出はそのままに、躍動感あふれる動きとカラフルさが楽曲に載り、リアルなライブ感が味わえる。アニメだからこそ可能な表現と言えるだろう。

 テレビアニメ本編も、メディアの特色を生かした表現が魅力的だ。原作の設定や時系列をなぞり、キャラクターを忠実に描きながらも、テレビアニメシリーズにしか成し得ない描写と演出で独自性を打ち出している。

Buster Bros!!!『Rhyme Anima’s Mixtape -IKEBUKURO-』(fromヒプアニ第1話)

 オリジナルエピソードをふんだんに取り入れつつ、丁寧にキャラクター同士の関係性を描き、各ディビジョンのカラーや様々な伏線を織り交ぜ、ストーリーの主軸をわかりやすく見せることに成功している。“原作モノのアニメ”ではありながら、“オリジナルアニメ”のようでもあり、コンテンツのファンでなくともアニメ単体で楽しめ、これまでのファンは見たことのない彼らを感じることができる内容だ。

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