スペースシャワー主催『DRIVE-IN LIVE PARKED』、生音の体感と感染拡大防止を両立させるライブに 絶賛の声が相次ぐ理由

スペシャ主催ドライブインフェス、絶賛の声相次ぐ理由

 2日目の10月18日は、気持ちの良い快晴。圧倒されるほど美しい富士山を背景にした最高のステージに現れたのは、河原太朗のソロプロジェクト・TENDRE。開放的なロケーションの中で繰り広げられるバックバンドとの極上のグルーヴは、自然と身体が動いてしまうような純粋な気持ち良さで満ち溢れていた。TENDRE本人も「野外きもちいー!」と、思わず曲中に口にしていたが、きっと会場にいる誰もが同じ気持ちだっただろう。

 AAAMYYYの柔らかな歌声とのハーモニーも美しく、思わず目を閉じて身を委ねたくなってしまうほどの心地よい空間をつくりあげていた。時間の経過と共に少しずつ日が暮れていき、観客たちが車のヘッドライトを一斉に点けると、そこはまるで大都会の夜景のよう。ステージからもカラフルな照明が会場中を照らし、テンションの上がった観客たちはその場で踊りだす。大自然の野外に誕生した熱狂的なクラブ空間は、このまま夜通し続いてほしいと思うほど幸せな雰囲気に満ちていた。

 本イベントのトリを飾るのは、インストジャズバンドのSOIL & "PIMP"SESSIONS。完全なる夜の空間に静かに響くウッドベース、闇を貫くように響きわたるトランペットとサックス、洪水のように止めどなく音が溢れるキーボード、軽快にビートを刻むドラム。こんなにも夜がぴったり似合うバンドは他にいないだろう。

 彼らの繰り出すリズムに合わせてクラクションを鳴らし、ライトをチカチカと点灯させ、観客もセッションに参加する。こんなカオスで楽しい遊び方も、このイベントに参加した者の特権だ。ワルさを前面に出した彼らの爆音は、大人の夜遊びにまさにうってつけ。眼前に広がるその新鮮な光景に、「最高だな! 夢みたい!」とメンバーも楽しくて仕方がないといった表情だった。ライブのラストには、広い夜空に幾つもの大きな花火が打ち上がり、感動的なフィナーレを迎えた。

 これまでにない新しい感動的なライブ体験を生み出し、エンターテインメント性の高い楽しい時間を提供した『DRIVE-IN LIVE PARKED』。LIVEWIREによるアーカイブ配信は、Vol.3は10月20日23:59まで、Vol.4は10月21日23:59まで。チケットはそれぞれ、10月20日21:00、10月21日21:00までLIVEWIRE WEBサイトにて販売されている。

LIVEWIRE公式サイト

※記事初出時、表記に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

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