TENDRE『LIFE LESS LONELY』が放つ繊細で多面的な魅力とは 新井和輝(King Gnu)、Ryohu、三浦透子の証言などから紐解く

TENDREの歌にある“ポップスとしての核心”

 河原太朗のソロプロジェクト、TENDREの2ndアルバム『LIFE LESS LONELY』が9月23日にリリースされた。マルチプレイヤーとして、プロデューサーとして、セッションミュージシャンとして、シンガーとして。多方面で活躍を見せるTENDREの才気が迸っており、グルーブや歌の魅力がさらなる深みを帯びた作品に仕上がっている。前半と後半、アルバムの色合いが変わっていくのも大きな聴きどころだろう。

 そんなTENDREを囲むミュージシャンたちには、彼の音楽性・人間性はどのように映っているのだろうか。本作にも参加している新井和輝(King Gnu)、Ryohu、以前TENDREが楽曲提供を行ったこともある三浦透子からのコメント、そして音楽ライター・三宅正一のレビューを通して、『LIFE LESS LONELY』の魅力を紐解いていきたい。(編集部)

新井和輝(King Gnu)コメント

TENDREのTENDREらしさ、アイデンティティがさらに進化され詰め込まれた一枚。大それたそこらのアーティストより確実に身近に寄り添って聴き手の生活を彩ってくれる、TENDREの音楽はそのようなモノだと思います。

何よりベーシストである前にコンポーザー、コンポーザーである前にベーシストであるということを思い知らされる、ツボを押さえた絶妙なベースラインは、いちベーシストとして嫉妬すら覚えます。

この作品に関われたことに最大の感謝と敬意を。

Ryohu コメント

TENDREさんとは何度も曲を作っているので、今回もスムーズに制作できました。

彼の楽曲に参加するのは初めてだったので新鮮さはありましたし、アルバム通して最高なので、最初から最後までしっかり聴きましょう。

俺には、TENDREの魅力がもう一つ増えたような、そんな気がしました。

また一緒に音楽したいです。よろしく。

三浦透子 コメント

自然体で柔らかな雰囲気の中に感じる、核心と隙間をつく鋭い目線。その不思議な存在感に、ぐっと心を掴まれました。

楽曲提供していただいた「おちつけ」は、歌っていてなかなか難しい曲でもあったのですが、 完成してみると、TENDREさんのフィルターを通して聴いた自分の声がびっくりするほど自然で、それでいて新しい発見もいっぱいありました。私らしさの、ちょっと先の景色を見せてくださったんだと思います。ありがたい出会いでした。

新しいアルバム、耳に残る気持ちいいメロディの中にわくわくする刺激がたくさん散りばめられていて、最高です!

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