The Individualism of BEYOOOOONDS ~ビヨーンズの個性と発展~
BEYOOOOONDS 一岡伶奈を知るための5つのポイント 長い下積みを乗り越え“愛されリーダー”に
3. リーダーとしての素質
そもそもBEYOOOOONDSとは、一岡・島倉りか・西田汐里・江口紗耶の4名によるCHICA#TETSU、高瀬くるみ・前田こころ・山﨑夢羽・岡村美波・清野桃々姫の5名による雨ノ森 川海、『ハロー!プロジェクト“ONLY YOU”オーディション』の合格者である平井美葉・小林萌花・里吉うたのの3名、これら12名が集まった時のグループ名である。CHICA#TETSUのリーダーは一岡で、雨ノ森 川海のリーダーは高瀬なのだが、BEYOOOOONDS全体のリーダーというのは現在まで発表されていない。BEYOOOOONDSとして表舞台に出る際などは、一岡と高瀬のグループ最年長二人組がリーダー的業務をこなすことが多い。
この一岡と高瀬、かなり好対照なところがある。高瀬についてはMCなどでも率先して喋り始めるなど、しっかり者的な面が見て取れて、いわゆるリーダー然としたリーダーである。一方の一岡は「天然」「雑」というメンバー評が目立っていたり、話し方もふわふわしている印象がある。しかし周りからは慕われており、つまり愛されるタイプのリーダーではないかと思われる。過去のハロプログループに当てはめて考えると、モーニング娘。の高橋愛(2007~2011年リーダー)やJuice=Juiceの宮崎由加(2013~2019年リーダー)に近いタイプではないだろうか。
4. モデル志向
ハロプロ研修生に加入する前の一岡は、モデル活動に興味があったという。幼少の頃から雑誌のジュニアモデルなどをやっていたとのこと。一岡は2012年5月26日に国立代々木競技場第一体育館で行われた音楽とファッションのイベント『GirlsAward』を観に行っている。そこではゲストライブにモーニング娘。が登場して、「現在私たちは11期メンバーオーディションを開催しています」と告知した。一岡はこのステージを観て興味を覚え、帰りにチラシをもらいオーディションを受けたという。11期オーデには落選したが、その後事務所から声がかかり、ハロプロ研修生入りしたという流れだ(tiny tiny#66より)。
『GirlsAward』を観に行ったのはモデルやファッション文化への興味の延長線上だと思われる。また、この時にモーニング娘。が歌った楽曲は「One・Two・Three」で、これがライブ初披露だった。2010年代モー娘EDM路線を代表する名曲の初披露時に一岡が居合わせたというのはなかなか胸熱なエピソードだ。
また、一岡はハロプロ内で尊敬する先輩として熊井友理奈(Berryz工房)の名前を挙げている。熊井といえばBerryz工房の活動休止後は、その長身を活かしたファッションモデル活動が好調だ。ハロプロ外ではファッションモデルの冨永愛や西内まりやも尊敬する人物として挙げている。
一岡は2018年10月のBEYOOOOONDSデビュー前の時期に、ファッションブランド「overlace」2019SSにモデル参加という仕事をこなしている。BEYOOOOONDS在籍時、あるいは卒業後にこうしたファッション関連の仕事が増えていく可能性も大いにあるだろう。