manaco、『オンブルー』で示したソロでの挑戦 DECO*27、八王子P、GARNiDELiAらとの楽曲制作を語る

manaco、『オンブルー』で示したソロでの挑戦 DECO*27、八王子P、GARNiDELiAらとの楽曲制作を語る

 エモーショナルなロックダンスユニットQ’ulleのメンバーで、歌唱力に定評のあるまなこ。ニコニコ動画の「踊ってみた」カテゴリを中心に活動する人気の踊り手としての顔も持ち、総再生回数は1億回超え。また、映画『HERO SHOW』では主演、舞台『家族のはなし』ではヒロインとして出演するなど女優としても活躍する彼女がmanaco名義で11月27日にアルバム『オンブルー』にてソロデビューを果たした。

 DECO*27、八王子Pらの楽曲提供、GARNiDELiA、217(COJIRASE THE TRIP)をフィーチャリングとして迎えてコラボレーションした本作。さらに、manacoとして作詞へもチャレンジすることで、Q’ulleとは異なるファンタジー性あるオリジナリティーの獲得に成功している。

 全14曲収録、小説のページをめくるように様々な短編が繰り広げられていくパラレルワールドのような世界観が、時には、少年や犬目線、ロボットなどに成り代わって広がっていく。いかにしてこの空想ワールドが音楽作品として具現化されたのか聞いてみた。(ふくりゅう / 音楽コンシェルジュ)

――manacoさんがソロ活動をはじめた理由から教えてください。

manaco:Q’ulleのメンバーそれぞれが強みを持っていて。ソロ活動を通して成長してパワーアップになればいいなと。わたしは歌でパワーで届けられたらと思いました。

manaco / 向日葵 (踊ってみた short ver.)

――manacoさんはもともと、どんな音楽がお好きだったんですか?

manaco:小さい頃から歌いたいという思いが強くて、そのきっかけはゆずさんでした。歌う楽しさを教えてもらったと思います。あとは、ニコニコ動画のカルチャーですね。歌うことと同じくらいアニメやゲームが好きだったので、ボーカロイドにハマりました。中学生の頃からボカロ曲が好きで、今回楽曲提供してくださったDECO*27さんは、Q’ulleでも、楽曲を書いていただいていて、その後間は空いてしまったのですが、今回も曲を書いていただけてとても嬉しかったです。

――ボカロ文化ってボカロPが生み出した曲を二次創作することで、お互いにシナジーが生まれてどんどん広がっていく楽しさがあり、世界的にみても新しい立体的なネット発カルチャーになったと思います。manacoさんは、まさに踊ってみた文化の第一人者ですよね。

manaco:お互いが協力しあったり、最近は歌い手さんの曲に「振付して欲しい」というオファーも多くて、コラボレーションが深まっていて素敵だなって思います。歌い手さんは、ダンスによる表現を見るのが楽しいと喜んでくださるので、ネット発のカルチャーは素敵なフィールドです。

――そして、今回ソロではまったくQ’ulleとは異なる表現をされていて驚きました。

manaco:ツアーライブ『cross road』は、お客さんが座って私のことを観察できるような雰囲気でライブをさせていただきました。お芝居と歌とダンスで表現して、色んなものを汲み取って観ていただきました。Q’ulleって汗をかいて……という熱いライブが多かったので、観に来られた方は驚かれたかもしれません。今回、CDの特典では、Tour Documentary of『cross road』としてそのライブ映像も入ります。映像を見たのですが、ソロだと常に私だけが映っているので恥ずかしいような(苦笑)。新鮮でしたね(笑)。

――なるほど、演劇的な表現ってかなりチャレンジングですよね?

manaco:ソロだと、常にステージでは一人なので、ライブ中のパワーの使い方や体の使い方が違って難しいんですよ。

――使う筋肉や考え方なども違いそうですね。

manaco:そうですね。いつもより緊張しているというのもあったと思います。

――アルバム作品『オンブルー』は14曲収録と、情報量満載でした。いろいろやりたいことがあったのでしょうか? 

manaco:コンセプトは、曲それぞれに私が物語を作って歌詞を書いて、ディレクションというか曲のイメージを考えました。小説や絵本のような、そんな感覚で楽しんでもらえる作品にしたいと思ったんです。自分の思いを語るのは苦手なので、自分のことをそのまま歌うのではなく、物語にして、主人公に私の思いをかぶせて伝えようと思いました。

――楽曲はどんな作り方で?

manaco:大体は物語を書きつつ、設定を決め込んでいき、それを作曲家の方に話して擦り合わせて楽曲にしていきました。

――なるほど。ちなみに、1曲目の「向日葵」は、主人公が男の子の世界観ですよね? 非日常感を感じられるストーリーというか。

manaco:そうですね。自分の日常って限られた世界だと思うので、いろいろ妄想しながら歌詞を書いています。私はもともと、引きこもり体質なんですよ。なので作品で自由にキャラクターを動かせて、自由に設定を作れるのは楽しかったですね。

――歌詞を生み出す上で大変だった曲は?

manaco:「ヒーローになりたいんだ」という曲も、男の子が主人公の曲なので非日常感が強く時間がかかりました。小さい頃の純粋さや言葉遣いなど、いろんなことを考えながら妄想して書きました。

manaco / ヒーローになりたいんだ (Demo)

――逆に自分に一番近い歌詞の曲は?

manaco:一番近いのは「トクベツ」かな。学生の頃、ニコニコ動画を知ってDANCEROIDというグループに入って活動して、今があるので。そんな流れやストーリーを書いた曲なんです。“The私”な、実体験です。

manaco / トクベツ (Demo)

――そういえば、アルバムの中でmoumoonの「Sunshine Girl」をカバーしていて驚きました。

manaco:これは、TikTokで「Sunshine Girl」が流行っていて、踊ってみたんですよ。。私が今まで触れてこなかったタイプの曲なんですけど、好きになったのでカバーさせていただきました。

manaco / Sunshine Girl (踊ってみた short ver.)

――歌い回しなど大変だったんじゃないですか?

manaco:そうですね。一番時間がかかった曲かもしれません。

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