七海ひろき、アーティストとしてのスタート地点へ メジャーデビュー作に込めた思いを語る

七海ひろき、アーティストとしてのスタート

世界は変えられないけど人の心を救いたい

ーー全7曲のミニアルバムですが、完成してみていかがですか?

七海:アーティストは役ではなく「自分」で勝負するものだと思っているので、アルバムが出来るまでは試行錯誤があって。実際に出来上がった時は、充実感がありましたし、自分で聴いても早くみなさんに届けたいと思う曲ばかりなので、すごく満足度の高いいいアルバムが出来上がったんじゃないかと思っています。私のやりたいことをすごく理解して実現してくださった、キングレコードや制作のスタッフさんたちには、すごく感謝しています。

ーーまた、来年1月放送のアニメ『ソマリと森の神様』に、シズノ役の声優として出演も決まっていますね。

七海:はい。宝塚1本でやってきましたけど、声優ももう一つの夢だったんです。なので、こういうチャンスをいただけたのは、すごく嬉しいです。

ーーアニメがお好きなんですね。七海というお名前も、アニメ絡みとか。

七海:「7つの海はひろい」という発想から「七海ひろき」と名付けました。「七つの海」というのは、好きなアニメである海を旅するお話しの『世界名作劇場 七つの海のティコ』を思い出して、広い海原をお客様と旅ができたらなぁと思い名前に使うことにしました。もともと小さい時からアニメが好きで、憧れたアニメのヒーローやヒロインの精神が、今も自分に影響を与えています。宝塚を目指したことも、そこから繋がっていると自分では思っています。

ーー例えば『美少女戦士セーラームーン』とかですか?

七海:大好きでした。やっぱり最初は『セーラームーン』で、そこからみんなと一緒に頑張っていくという精神を教わりました。アニメのヒーロー/ヒロインは、みんな純真な心を持っていたので、私もそういう風に格好良く生きたいという思いが根付いています。それがあるから、今の自分があるのだなと思っています。

ーー『セーラームーン』は、キャラクターの名前も太陽系の星になぞらえていて。それが宝塚では、宙組、星組。今回の『GALAXY』と、繋がっていますね。

七海:確かにそう。そう思うと感慨深いものがありますね。

ーーでも、ラブコメみたいなアニメよりも、ヒーロー/ヒロインものだったんですね。

七海:恋愛ものよりも、世界を救うようなアニメのほうが好きでしたね。

ーー七海さんの中にも、世界や日本を救いたいという精神が?

七海:なきにしもあらずなのかもしれないです(笑)。私が歌ったり踊ったりすることで、世界は何も変わらないけど、それを観たり聴いたりしてくれた誰かの心は、救うことは出来るんじゃないかと思っています。それを出来るのが、歌や芝居なんです。宝塚時代も、「会社を辞めたい」とか「もう何もしたくない」と悩んでいた方が、私の舞台を見て「思いとどまりました」と言ってくださったようなことがたくさんあったんです。きっと切羽詰まった戦場であったとしても、こういう娯楽や癒やしは必要だと思います。まずは身近な人や私を応援してくれる人などから、誰かの心を救うことが出来たら、それは素敵なことなんじゃないかって思います。

ーーこのアルバムのリリース後には、ワンマンライブ『One-manLIVE773“GALAXY”』を開催。どんなライブにしたいですか?

七海:一番後ろの席の人まで楽しめるライブにしたいです。アーティストによっては、自分をひたすら打ち出す方もいらっしゃると思いますが、私はみなさんがついて来られて、一緒に楽しめるライブがしたいと思っています。今作に収録の曲、私が好きな曲、みなさんもきっと好きだろうと思う曲などを歌おうと思っています。

ーー宝塚時代の曲も歌ったり?

七海:冬にディナーショーがあって、そちらでたっぷり歌う予定なので、それまで取っておこうかと(笑)。今回のワンマンライブでは、新しい七海ひろきとして、今歌いたいものを歌っていこうと思っています。

ーー今後は、リリースとライブを軸に活動を?

七海:音楽活動としてはそうです。今回の曲は、今までの方に対する思いが強かったので、今後リリースする曲に関しては、新しく聴いてくださる方も増えると思うので、宝塚時代を知らない方でも、心が動かされるような楽曲を作っていけたらいいなと思っています。今作をスタート地点に、新しいものをお届けできるように頑張りますので、楽しみにしていてください。

ーー作詞も続けて?

七海:今回作詞をさせていただいて、自分にすごく合っているなと思う部分があったので、これからもできる限り作詞はやっていきたいですね。「本当にもう無理だ」となるまでは、作詞をしていきたいと思っています。それに、何かのドラマを観て主人公の気持ちを想像して、自分ならこう考えるかもしれないという感じで想像することも好きなので、そういう形で歌詞を書いていくのも楽しそうだなと思っています。

ーー今後に向けては、自信がありそうですけど。

七海:人対人なので。宝塚好きの方でも、それ以外の方でも、歌で人の心を打つことに変わりは無いと思うんです。みなさんどこかに熱い思いや純粋な思いを持っていらして、辛かったり悲しかったり寂しかったり、そういう思いを持っている部分は、どんな方でもそう変わらないんじゃないかと思っています。そういうところに対して、アプローチしていけたらと思っています。こんな私ですが、七海ひろきをこれからもよろしくお願いします。

(取材・文=榑林史章/写真=堀内彩香)

■リリース情報
『GALAXY』
<初回限定盤>
CD+DVD
KICS-93844
価格¥7,157+税 
※LPサイズ変形くるみデジパック+三方背クリアケース付き 
※撮り下ろしスペシャルフォトブック24P封入
(M4:poetry reading)
<通常盤>
CD
KICS-3844
定価¥1,852+税

<収録曲>
M1. Ambition (Lyrics by:七海ひろき/Music: 3rd Productions/Produced by 3rd Productions/Arranged by REO/Guitar:Akira Ono)
M2. START!! (Lyrics by 七海ひろき/Music by Shogo, Tsubasa/Arranged by Tsubasa)
M3.片思いの君へ (Lyrics by:七海ひろき/Music: 3rd Productions/Produced by 3rd Productions/Arranged by REO/Guitar:Akira Ono)
M4. GALAXY (Lyrics by:七海ひろき/Music by 3rd Productions /Produced by 3rd Productions/Arranged by REO/Guitar:Akira Ono)
M5.ありがとう (Lyrics by:七海ひろき/Music: 3rd Productions/Produced by 3rd Productions/Arranged by REO/Guitar:Akira Ono)
M6.WHITE BREATH (カバー曲:T.M.Revolution)
M7.バンザイ~好きでよかった~ (カバー曲:ウルフルズ)

■七海ひろきLINE公式アカウント
<登録方法>
1:LINEのアプリをダウンロード。
2:こちらのURLにアクセス。
3:スマートフォンでタップした場合は、そのままお友達「追加」ボタンをプッシュ。パソコンの場合は、QRコードをスマートフォンで読み込んで、お友達「追加」ボタンを押す。

■関連リンク
七海ひろき Official Website
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