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『GALAXY』インタビュー

七海ひろき、アーティストとしてのスタート地点へ メジャーデビュー作に込めた思いを語る

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 今年3月に、約15年に渡って所属した宝塚歌劇団を退団した、元宝塚の男役=七海ひろきが、8月21日にミニアルバム『GALAXY』でメジャーデビュー。自ら作詞を手がけ、カバー曲も収録した同作で、彼女が表現したいと思ったものとは? アルバム収録曲について聞きながら、1人のアーティストとして新天地に向けてこぎ出した、今の気持ちを聞いた。(榑林史章)

七海ひろきという新しいジャンルにときめいて欲しい

ーーメジャーデビューすることについて、率直にどんなお気持ちですか?

七海ひろき(以下、七海):ファンの方もびっくりされたと思いますが、私自身もとても驚きました。「私がメジャーデビューですか!?」というのが、最初に思った素直な気持ちです。でもお話をうかがって、舞台・芝居・ダンスと同じように、歌も自分を表現できるツールの一つということで。宝塚退団後の七海ひろきの気持ちを、歌を通してお届けできるのであれば、それはとても嬉しいことだと思いました。

ーー宝塚に、永遠に居続けることは出来ない。いずれ卒業することを考えた時に、退団後の活動に音楽活動という選択肢になかった?

七海:自分の中では、絶対に歌でなきゃみたいな考えはありませんでした。ただ、何かの形で表現する活動ができたらいいなと思っていて。もともと私はお芝居が好きで宝塚に入って、でもお芝居は役として表現するので、100%の自分ではありません。その点で音楽活動は、役ではなく100%の七海ひろきとしてのアプローチになるので、素の自分を表現できる場になります。今まではそういう表現の場を持ちたくても持てなかったので、興味をひかれました。そういう意味では、今はこれからがとても楽しみです。

ーー今までは役というベールが1枚あったのが、今はそれが取り払われたわけですが、照れくささみたいなものは?

七海:そういうのはありませんでしたけど、自分をさらけ出すということで、本当の自分と向き合うような作業がありましたね。宝塚の男役としての七海ひろきはこうだというものがあって、それがなくなって無印になった七海ひろきは、何をどう思ってどうやって行くのか、それを考えることができるのは、アーティストという分野ならではだなと思います。

ーー宝塚の七海ひろきと、無印の七海ひろきは、どういう風に違いますか?

七海:宝塚の男役としての七海ひろきは、もともと自分本来の素の姿に非常に近かったんです。なので、いきなりすごく女性らしい女性になる方が自分にとっては不自然で、かと言って本当の男でもないし。だから本当の男にしか歌えないような楽曲ではなく、女性との中間のような存在で歌えて行けたら、“七海ひろきという新しいジャンル”として面白くなるんじゃないかと考えました。宝塚の男役時代には、“観に来てくださるみなさんが、ときめいて恋をしてもらえる七海ひろき”がコンセプトでした。退団して男役ではなくなったけど、それは変わらず、人として素敵だと思っていただいたり、ときめいたり恋してもらえるものをコンセプトとしてやっていきたいと思っています。

ーー歌う声というのは、どう考えていますか?

七海:歌声に関しては、先ほど話したコンセプトを楽曲制作してくださる方たちに伝えて作っていただき、声の高さやキーはスタッフと話し合いながら決めていきました。同じ曲でも高すぎると女性っぽくなってやはり違和感を感じ、かといって低すぎると歌えないというのがあって。その間のちょうど良い部分を探して、試行錯誤していきました。

ーー内面のイケメンを、歌でどう表現するかみたいな。

七海:内面がイケメンかどうかは分かりませんけど(笑)。でも、役がないからこそ、すごくストレートに表現することが大事だったと思います。みなさんにこういうことを伝えたいとか、私はこういうことが表現したいんだということを伝えるための声を、スタッフのみんなと見つけていきました。

ーー舞台の発声とポップスの発声は違うと思うんですけど、そこに関しては?

七海:私は言葉を大事にしたいという思いがすごくあって。それは舞台で言うと、ミュージカルにすごく近いものだと思っています。私は音楽に関してそれほど詳しくないのですが、いわゆるポップスの場合はサウンドと言葉の比率が同じくらいだと思っていて。私の音楽は、それよりも言葉や歌詞を重視したいと思っています。後ろで流れている音と私の声のボリュームのバランスも、細かく相談しながら決めていきました。

ーー確かに、全体的に歌詞の言葉が聴き取りやすいと感じました。

七海:きっと宝塚ファン以外の方は、「あなたは誰ですか?」という状況で、もちろんそういう方々にも聴いていただきたいのですが……。宝塚時代の私を応援していて下さった方が聴いて心地良いと感じていただけるように、言葉がすんなり入ってくることを大事に歌いましたし、これからもそれを大事にしていきたいと思っています。

ーーアルバム『GALAXY』では5曲作詞をされていますが、作詞の経験は過去にも?

七海:宝塚歌劇専門チャンネル『タカラヅカ・スカイ・ステージ』の番組企画で作詞をしたことがあって、その時はすごく楽しかったんです。もともと私は、心で動いている感受性の部分を言葉として口に出すのが苦手で、出し切れなくて後悔することも多々あって。それを歌詞にすることで、ダイレクトに伝えられる感覚があったんです。

ーー口ベタだけど、歌詞だと饒舌になると。

七海:そういうところがあるみたいです。なので作詞に関しては、やってみたいと思っていたので、「やりたいです!」と申し出て、挑戦させてもらえることになりました。 

ーー最初から5曲というのも、思い切りましたね。

七海:「まず1曲やってみましょういう」ことで「Ambition」を作詞しました、それをキングレコードや制作のスタッフさんがとても評価して下さって、全曲やらせて頂けることになりました。自己満足になるのは嫌だったので、プロの方々にそう言って頂けるならと安心して、全曲の作詞に挑むことにしました。

 「この曲ではこういうことを伝えたい」と、曲ごとに歌いたいコンセプトが何となく浮かんでいたので、全曲作詞が出来ることは本当に嬉しいです。

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