SUPER★DRAGON 玲於、彪馬、洸希の個人MVが告げる『3rd Identity』の物語のはじまり

SUPER★DRAGON 玲於、彪馬、洸希の個人MVが告げる『3rd Identity』の物語のはじまり

 8月14日に最新アルバム『3rd Identity』を発表する9人組ダンス&ボーカルグループ、SUPER★DRAGON。その発売に向けて、全員リード曲となる「Don’t Let Me Down」のフル尺MVと、メンバーごとに用意された個人MVのショートVer.の公開がはじまっている。

 そもそも、過去の彼らのアルバムでは、SUPER★DRAGONというグループがこの世に生まれ、様々なことを覚えて人生を歩んでいく姿が表現されてきた。2017年1月の『1st Impact』はグループの最初の産声=誕生の瞬間をテーマにしたもので、続く2019年2月の『2nd Emotion』では怒りなどを筆頭にした人間にとっての複雑な感情=二次感情を様々な形で表現することで、人が幼少期に経験していく様々な感情の芽生えを表現。そして今回の『3rd Identity』では、『1st Impact』でこの世に生まれ、『2nd Emotion』で豊かな感情表現を覚えた9人が迎える思春期=「自分たちは何者か?」という自我を確立する姿が描かれている。

 そのため、今回の『3rd Identity』では、全員リード曲の「Don’t Let Me Down」と、メンバーそれぞれが楽曲/MVのアイデアを出した9つの個人プロデュース曲の計10曲でアルバム全体を構成。「グループのアイデンティティ」が表現されたリード曲と、「メンバーひとりひとりのアイデンティティ」が反映された9曲によって、SUPER★DRAGONというグループがどんな存在で、どこに向かっていきたいのかを伝えるようなものになっている。また、MVではアルバムの「Limited Box」に付属するフル尺MVを収めたBlu-rayの収録順にストーリーが展開されており、そのすべてがBlu-rayでの最終曲「Don’t Let Me Down」のMVへと繋がっていく。つまり、各個人MVと「Don’t Let Me Down」のMVをすべて観ることで、今回のアルバムテーマがより理解できるものになっているのだ。そこで、このコラムシリーズでは3回に分けて個人MVの内容を紹介。今回はBlu-rayの1~3曲目、「Strike Up The Band」「PANDORA」「Jacket」の3曲の個人MVについてまとめていきたい。

「Strike Up The Band」志村玲於 

[MV] SUPER★DRAGON / Strike Up The Band(Promotion Edit)
玲於

 Blu-ray の1曲目にあたる「Strike Up The Band」は、切れのあるダンスでグループのパフォーマンス面を引っ張る玲於がかかわった楽曲。SUPER★DRAGONの特徴であるミクスチャーサウンドをアップデートした、EDMとロックの要素を持つデジタルロックになっている。ビート部分がマーチングバンド然としたものになっているのも特徴的で、カサビアンの楽曲などにも通じる巨大なスケール感が生まれている。そして、彼が同じくアイデア段階からかかわったMVは、玲於が湖の水面の上でソロダンスを披露する鮮烈な映像になっている。この不思議な映像は、断崖絶壁で踊りたいというMV案から発展して生まれたもの。狭い足場でもダイナミックなダンスを表現できる、彼の高いダンススキルが伝わってくる。また、冒頭が「瞼が開く様子」を表現するようなカメラの演出ではじまることも特徴的だ。これは全10曲で描かれる物語の「はじまり」を伝えるものであると同時に、10曲のMVを貫く大きな物語の伏線にもなっているため、2回目、3回目のコラムで説明をしていきたい。

「PANDORA」池田彪馬 

[MV] SUPER★DRAGON / PANDORA(Promotion Edit)
彪馬

 続く2曲目は「PANDORA」。この楽曲はボーカル組の彪馬が楽曲テーマの段階からアイデアを発案。ベースミュージックやトラップの要素が大きくフィーチャーされた楽曲で、大音量にすると振動まで感じられる低音を使った本格的なサウンドテクスチャーがいかにもSUPER★DRAGONらしい。歌詞では恋愛をパンドラの箱=「開けてはいけない箱」になぞらえて描写。ボーカル&ラップ組が全員集結した楽曲の中で、ときにセクシーな魅力を表現することも得意な彼らしいハイトーンボーカルが耳に残る。また、MVでは歌詞と同じく「パンドラの箱」を意識した密室セットに10台の固定カメラを設置してスタッフは退散。そこで台本なしの自由なパフォーマンスを行なって完成させた。部屋を広く使って表現されるシーンの数々や、ルービックキューブを筆頭にした小物を使ったパフォーマンスまで、制限を設けずに自由に動いて撮影した映像ならではの躍動感が感じられるのが最大の見どころになっている。

「Jacket」田中洸希 

[MV] SUPER★DRAGON / Jacket(Promotion Edit)
洸希

 そして3曲目の「Jacket」は、ボーカル&ラップをともにこなす洸希が楽曲/MVテーマにかかわった楽曲。どこか懐かしさや哀愁を感じさせるメロディと、ボーカルエディットなどを駆使したモダンなプロダクションが融合した楽曲になっている。楽曲テーマの「Jacket」は、もともと性格的には引っ込み思案な部分もある彼が、「ジャケットを着ることで自信を持つことができる」ということの象徴にもなっていて、彼自身の歌やラップ、グループへの想いが反映された要素とも言えそうだ。MVでは屋内のセットにそれぞれ異なるジャケットが着せられた9体のトルソーが登場。そこから彼自身が最後に1着を選ぶ構成になっている。3曲それぞれに音楽性や楽曲テーマが異なり、「様々な個性が集まってSUPER★DRAGONになる」という雰囲気は、これまでミクスチャーユニットとして様々な音楽性/パフォーマンスをひとつにしてきた彼ららしいアイデンティティの表現方法と言えるかもしれない。

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