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SHINee テミン、“日本語ポップス”としてのクオリティの高さ 『TAEMIN』収録曲のサウンドを分析

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 K-POPグループ・SHINeeのメンバー、テミンの日本デビューアルバム『TAEMIN』が11月5日にリリースされた(CDなどフィジカル媒体での発売は11月28日を予定)。収録されているのは、現在開催中の全国ツアーでも披露されている新曲6曲を含む全12曲。古くは2014年の1stミニアルバム『Ace』収録の「Danger」の日本語版から完全新曲まで、時代の異なる楽曲が混じった構成にはなっているものの、高揚感と成熟したクールさが同居したひとつのトーンが貫かれている。アルバムを通じて、エレクトロニックなサウンドに重きを置いたプロダクションと、テミンの柔らかく伸びるボーカルの相性の良さがはっきりと感じられる。

『TAEMIN』(通常盤)

 SHINeeのほかにも、少女時代やRed Velvet、NCTなど人気グループを抱えるSMエンターテインメントは、K-POPの大手事務所のなかでも特に先鋭的な楽曲を送り出してきた。ソングライターを集め、共同で集中的に楽曲を制作する、いわゆる「ソングキャンプ」と呼ばれる楽曲制作体制を2000年代後半に導入し普及させたこともあり、K-POPのプロダクションを考える上でしばしば言及される重要な事務所だ。先述した、エレクトロニックなサウンドに特徴づけられるプロダクションは、大きくいえばSMのカラーとも一致する部分が多い。たとえば一部のK-POPファンのあいだでアンセム的な人気を誇るf(x)の「4walls」は、LDN NoiseのプロデュースによるUKガラージのハネたビートと、それに呼応するように複雑にシンコペートするボーカルが特徴的な一曲で、ポップスとしてはもちろんダンスミュージックとしても抜群の洗練を見せている。

f(x) 에프엑스 ‘4 Walls’ MV

 こうしたコンテクストを踏まえ、主要曲の再録も含む本作を通じてテミンのソロを振り返ってみると、とりわけ、本作に日本語版が収録された「Drip Drop」がそんなカラーを最もよく体現している曲だろう(下掲の動画は2016年発表の韓国語版)。

TAEMIN 태민 ‘Drip Drop’ Performance Video

 驚かされるのは、イントロから甘いささやくようなボーカルが高揚感を演出するAメロ、ベース音が徐々に展開をビルドアップしていくBメロを経て到達するボーカルドロップ(ボーカルのサンプルを含むドロップ)だ。極端にシャッフルしたリズムと細かく揺れ動くメインのシンセリフが、足元をもつらせるようなトリッキーなグルーヴをつくりだしている。このグルーヴのうえで、韓国語独特のパーカッシブな響きを踏まえた、性急な譜割りの日本語を歌いこなすさまは圧巻だ。こうしたサウンドがポップスとして許容されうるのは、リリース当時の2016年時点でも、現在でも稀なことではないだろうか。

      

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