Galileo Galileiの“ラストライブ”は、ひとつの区切りだが終着点ではない 武道館公演で感じたこと

Galileo Galilei“ラストライブ”レポート

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 ダブルアンコールは『閃光ライオット』で披露された彼らのはじまりの曲のひとつ「ハローグッバイ」と、この日のために作られたGalileo Galileiとしての最終曲「車輪の軸」。「何か言わなきゃいけないと思っていたんですけど、『みんな本当にありがとう』『またね』」と相変わらず口下手な尾崎雄貴のMCが、「こんな時に気の利いた一言を言えればいいんですけど……」と困惑気味に話していた『閃光ライオット』優勝時と重なって見える。そう、彼らは初期からずっと、自分の思いを面と向かって言葉で伝えるのは得意ではない。けれど、その音にはいつも、言葉以上に熱い気持ちやピュアな音楽への愛情のようなものが詰まっていた。そしてそれこそが、多くのリスナーがGalileo Galileiを支持した理由でもあったのだろう。「車輪の軸」のアウトロでは3人が向き合い、徐々に徐々に音が小さくなっていく。割れんばかりの拍手を背にステージを去るメンバーは、この先の可能性に静かに興奮しているようだった。

 昨年末、Galileo Galileiの終了に際してインタビューをさせてもらった際、彼らが強調していたのは「これからも3人で音楽を続けるためには、Galileo Galileiという車を降りなければならない」(参考:http://natalie.mu/music/pp/galileogalilei04)ということだった。つまり、この武道館公演はひとつの区切りではあっても、決して終着点ではないということだ。ひとりの人間が青春時代を経て大人になっていくように、ここから3人の新しい音楽が鳴り始める。そんな雰囲気が強く胸を打つ一夜だった。

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(撮影:エンドウ アキラ)

■杉山 仁
乙女座B型。07年より音楽ライターとして活動を始め、『Hard To Explain』~『CROSSBEAT』編集部を経て、現在はフリーランスのライター/編集者として活動中。2015年より、音楽サイト『CARELESS CRITIC』もはじめました。こちらもチェックしてもらえると嬉しいです。

■オフィシャルHP
http://www.galileogalilei.jp/

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