ハイレゾ普及に新展開? ファッション誌とのコラボなど、女性リスナーに向けた動きを探る
以前当サイトでも、コラム【ミスチル、くるり、サカナクション、TM NETWORK…ハイレゾ音源が増えている背景とは?】を掲載したように、2015年は音楽界においてハイレゾへの取り組みが盛んにおこなわれている。
たとえば、ビクターが新レーベル<And Rec>を立ち上げ、第一弾アーティストの丸本莉子は史上初のハイレゾ配信デビューを果たした。また、Androidのスマートフォンがほぼ全ての機種でハイレゾに対応し、3月からはサカナクションやEXILEなどのメジャーアーティストがハイレゾで音源をリリース。10月にはONE OK ROCKが楽曲配信をスタートさせたほか、 “ハイレゾウォークマン”の新モデルが10月に発売されるなど、ハードとソフトの両面で関連トピックが相次いでいる。
そこで、ハイレゾに関する情報を集める中、筆者は興味深いデータにたどり着いた。2014年9月に長岡技術科学大学の中川匡弘教授と電通サイエンスジャムが実施した共同研究「ハイレゾ音源と従来の圧縮音源それぞれを聴いたときの“脳活動の変化”を明らかにし、誘発される感性を計測する」というものだ。
同研究の結果、CDレベルの圧縮音源を聴いたときと比較して、ハイレゾ音源を聴いたときの方が、脳は「快感」を約1.2倍、「安心感」を約3倍強く感じ、さらに「不快感」を約4割、「不安感」を約3割減少させるのだという。また、この研究から派生して、脳に快感を与えることが、女性ホルモンの分泌へつながり、肌や瞳に潤いを出すことで、結果として美肌効果を生むという。