KANA-BOONが若手バンド勢から頭一つ抜けた理由 古賀隼斗のギター演奏から読み解く

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 2014年に躍進した若手バンドの代表的存在であり、2015年になった今もステップアップを続けるKANA-BOONが、8月7日の『ミュージックステーション』に出演する。

 同バンドはこれまでも3度番組に出演し、「フルドライブ」「シルエット」「なんでもねだり」と、シングル表題曲を披露した。その都度、大きな話題を呼んできた彼らの人気の理由とは、一体何なのだろうか。

 KANA-BOONのブレイクポイントを振り返ると、まずは初の全国流通盤『僕がCDを出したら』に収録されている「ないものねだり」がシーン内でアンセム化したことが挙げられる。それに対し、一部では「誰でも気軽にノレる“四つ打ち高速ロック”」という評価もされ、実際1stフルアルバム『DOPPEL』や3rdシングル『フルドライブ』は、ライブシーンで彼らが実績を残すきっかけともなった。

 しかし、それは彼らの魅力の一面に過ぎないのではないか。筆者はこれまで、彼らがインディーズ時代に拠点としていた大阪・堺市にある三国ヶ丘FUZZでのライブから今日までを見届けているが、彼らの本質的な魅力は「メロディのセンス、特にギターリフの作り方が一級品」という点にあると考えている。

 彼らのほぼ全楽曲のイントロ部分において、古賀隼斗の印象的なギターリフによるメロディが鳴っており、それは最新曲「ダイバー」においてもそうだ。同曲はシングル表題曲としては「結晶星」や「生きてゆく」に近いミドルテンポのもので、バンドのスケールの大きさ、懐の広さを示しているが、ここでも古賀のギターリフは効果的にノスタルジックな情景を演出している。

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