Flower・鷲尾伶菜と市來杏香が見据えるグループの未来 「良い意味でE-girlsと対照的になれたら」

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  E-girlsの中心メンバーとしても活躍する7人組ガールズグループ・Flowerが、4月29日に10thシングル『Blue Sky Blue』をリリースした。同作はアルバム『花時計』から約2ヶ月という短い間隔で発売したもので、アルバムを通して成長したグループの新たな一面を切り拓く作品となっている。発売日に行われたE-girlsのツアーファイナル(レポートはこちら)では初パフォーマンスも披露し、今年はグループ単独ツアーを実施するなど、大躍進の一年になりそうな彼女たち。リアルサウンドでは今回、ヴォーカルを務める鷲尾伶菜と市來杏香にインタビューを行い、彼女たちの音楽遍歴や活動に対する考え方、表現方法やツアーへの意気込みについて、存分に語ってもらった。

「歌詞の世界観や曲の意味をしっかりと理解して演じるのがFlowerのテーマ」(鷲尾)

――まずは、ヴォーカリストである鷲尾さんと市來さんが、それぞれ影響を受けた音楽は?

鷲尾伶菜(以下、鷲尾):小さいときは、SPEEDさんやglobeさん、Every Little Thingさんなどを聴いてました。最近は色々な番組で他のアーティストさんとコラボするなかで、これまで聴いたことないロックなどにも興味を持ち、ONE OK ROCKさんやback numberさんなどを聴いてます。あとは、すごく変わった世界観のDAOKOさんという女性ラッパーも好きです。ボーカリストとして影響を受けた1番の存在は、JUJUさんですね。JUJUさんの曲は、オーディションを受ける前によくレッスン曲で歌ったり、歌い方や表情の付け方から多くを学びました。

市來杏香(以下、市來):私は3歳の頃からダンスを習っていたのですが、歌うということはあまりなくて。聴く曲も洋楽ばかりで、邦楽を聴く機会がなかったんです。でも、『EXILE PROFESSIONAL GYM』に入って、LDHのアーティストが歌う曲をたくさん聴くようになってから「邦楽って、言葉がわかるぶんすごく心に刺さるなあ」と感じました。その後は踊りながら歌う人がすごく魅力的に見えて、安室奈美恵さんやBoAさん、倖田來未さんなどを良く聴いていました。最近は、前回のアルバム『花時計』で80年代に流行っていた洋楽や歌謡曲をカヴァーさせていただいたこともあり、80年代の楽曲などに興味を持つようになったんです。

――E-girlsとFlowerで活動に対する意識、スイッチの切り替えはありますか。

鷲尾:「スイッチの切り替え」というようなことはあまり意識してないのですが、E-girlsの場合はアップテンポだったり、元気でハッピーな曲が多かったりするので、Flowerのときと同じ表情で歌っても伝わらないんですよね(笑)。表情や見せ方の面では違いがあっても、パフォーマンスやライブに対する心構え、意気込みはどっちのグループも同じかなあと思います。

――なるほど。鷲尾さんの言う“表情や見せ方”に関して、2人がFlowerの表現をするときに心がけているイメージみたいなのはどういう部分ですか?

鷲尾:Flowerは、アップテンポなカップリング曲があるものの、シングル表題曲はバラードが大半なので、歌詞の世界観を大切にパフォーマンスさせていただいているところはあります。パフォーマンスする側である自分たちが、歌詞の世界観や曲の意味をしっかりと理解して演じるというのはFlowerのテーマであるように思えます。

市來:私はE-girlsだとパフォーマーとしての活動が多く、Flowerではヴォーカルなので、活動に対する気持ちは一緒ですが、やってることは大きく違う。Flowerは、曲の世界観を大切にしているので、小竹正人さんに「歌詞の意味はこうなっているんだよ」と歌詞説明の場を設けていただいたり、レコーディングするにあたって「ここはこういうふうに歌ってみよう」と教えてくれます。私も自分なりに「どうしたら聴いている人がグッとくるんだろう」と考えながら活動しています。

――小竹さんが表題曲を手掛け始めたのは5thシングル『太陽と向日葵』以降ですよね。その方法論に変えて以降、自分たちのパフォーマンスはどう成長したんでしょう。(参考:作詞家・小竹正人が明かす表現技法「三代目の作詞に関しては良い意味で公私混同」

市來:歌詞を読んだだけでも、どういう物語なんだろうって思う部分もあったんですが、そこを解きほぐしてくれることで想像が膨らんだので、歌う際の感情の入り方は大きく違いました。

鷲尾:最初に書いてもらった「太陽と向日葵」のレコーディングではすごく緊張しましたし、「これで気に入ってもらえなかったらどうしよう」と考えたりもしました。でも、2回目に書いてもらった「白雪姫」では、いただいた仮歌以上のものを返さなきゃという気持ちで歌って、思い入れの強さが生まれましたね。

――では、新曲「Blue Sky Blue」と「Clover」は、2人が歌詞を受け取って小竹さんに教えてもらうまで、どんな曲だというイメージでした?

鷲尾:最初は、曲のなかの主人公のリアルな感情があまり見えないなという印象で。でも、歌詞の説明を受けたりすると、「意外と切ないんだな」と思ったり、自分が一番最初に感じたファースト・インプレッションよりも、すごく深い意味があるんだと感じました。「Clover」は、小竹さんから「Flowerに書いた曲のなかで一番若い歌詞で、あなたたちが歌ってもリアルではない」って言われました(笑)。だからこの曲は、結構明るめに歌っているんです。

市來:私は「Blue Sky Blue」を初めて聴いたときに、かなり爽やかな曲だなと思いました。メロディや歌詞もすごく心地よくて、Aメロだけでじっくり意味が伝わるようになっていたり、サビには本当にその女の子の気持ちが表れていたりとか、爽やかさに加えて、少し切なかったり、その主人公と男の子がいる情景も綺麗に浮かんで、小竹さんの力ってすごいなと感じました。「Clover」は、聴くと「高校時代にこういう恋愛したかったな~」って思える曲ですね。歌ってみたら、Flowerのなかでも1番可愛らしいんじゃないかなというぐらいのキラキラ感で、それがまた好きなんですよ(笑)。

鷲尾:ニヤニヤしてる(笑)。自分たちが憧れる、青春像だよね。こういう曲を知って、学校の登校時に聴いたり歌ったりしていたら、もっと違う青春を送れたのかなとか。

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