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EXILEなど手がける作詞家・小竹正人が明かす表現技法「三代目の作詞に関しては良い意味で公私混同」

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 音楽を創る全ての人を応援したいという思いから生まれた、音楽作家・クリエイターのための音楽総合プラットフォーム『Music Factory Tokyo』が、小竹正人のスペシャルインタビューを公開した。

 同サイトは、ニュースやインタビュー、コラムなどを配信するほか、クリエイター同士の交流の場を提供したり、セミナーやイベント、ライブの開催など様々なプロジェクトを提案して、未来のクリエイターたちをバックアップする目的で作られたもの。コンテンツの編集には、リアルサウンド編集部のある株式会社blueprintが携わっている。リアルサウンドでは、今回公開された小竹正人のインタビュー前編を紹介。小泉今日子、中山美穂、藤井フミヤ、中島美嘉、久保田利伸、EXILEなど、メジャーアーティストを中心にヒット作を数多く手がける作詞家・である彼に、8年という月日を過ごしたアメリカでの生活や、日本語詞に拘る理由、三代目J Soul Brothers・Flowerとの出会いなどを存分に語ってもらった。

「『英語で書いても歌詞に込めた意味はあまり伝わらない』と痛感した」

――アメリカへの在住経験もある小竹さんは、英語も得意だと思います。でも現在は主に日本語で歌詞を執筆していますね。

小竹:アメリカには8年間くらい住んでいたのですが、日本人の友達がほとんどいなかったため、ホームステイ先で読む日本の小説だけが日本語に触れられる唯一の接点でした。大学では莫大な量のテキストがすべて英語で、英語に疲れると日本語に逃げるという感じで、読書依存症のようになっていました。英語のおかげで、かえって日本語の美しさを再発見できたというのはすごくありますね。

――なるほど。では作詞をするきっかけとなった出来事は?

小竹:知人の紹介で日本語の歌詞を英語に訳すという仕事を始めたことがきっかけです。だから最初は作詞というより訳詞や翻訳のアルバイトをやっているという感覚でした。そこから一緒にお仕事させていただいたディレクターに「日本語で書ける?」と聞かれたことから、中山美穂さんや小泉今日子さんを通じて徐々に作詞のお仕事をさせて頂くようになりました。自分で作詞をするようになった当初は、武器である英語を多用していましたね。ただ、自分が思っているより、リスナーが英語に対して興味を示してくれなかったこともあり「英語で書いても歌詞に込めた意味はあんまり伝わらないんだな」と痛感しました。それ以降は極力、「only you」や「I love you」みたいな、誰でもわかるような英語しか使わないようになりました。

――頭の中で英語の歌詞を思いつき、それを日本語でアウトプットすることはありますか。

小竹:昔はけっこうあったんですが、今はもう完全に日本語ですね。まだ英語がわからないときは、音楽を聞いて英語が耳に入ってくると、響きが良くて素敵なことを歌っているように聞こえたのが、歌詞が聞き取れるようになってからは「これ、大したこと歌ってないな」と思うこともありました(笑)。一方で、たまにすごく深い詞だなって思う曲もあり、そこでまた「日本語に翻訳するとどうなるのかな」と興味が増すということもありました。帰国して20年経ち、英語力が落ちたこともあってか、最近は逆に「ああ、英語のこの言い方カッコいいな」と感じることもあったり。いま考えると、すべて英語ありきで日本語に興味を持ったので、それが自分なりの言語感覚に繋がっているのかもしれません。いま仕事を依頼されるなかで求められるのはやはり日本語の美しさなので、そこは死守していきたいとつねに思います。

――先ほど、作詞を始めた当初はアルバイトの感覚だったと言いましたが、それを本職にしていこうと思ったのはなぜでしょう。

小竹:ずっと運がよくて、つねに作詞の仕事が途切れなかったというのが、まずは大きいと思います。いただいた仕事をするなかで、だんだん作詞家してのノウハウを覚えていくことができました。ただ、「自分は生涯作詞家です」と胸を張って言えるようになったのは、LDHに所属させてもらってからかもしれません。だから、本当の意味でのプロ意識が芽生えたのはすごく遅いです。

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