『水曜歌謡祭』『バズリズム』『関ジャム』……春の音楽番組が目指すものは?
4月15日の19時より、森高千里と渡部健(アンジャッシュ)がMCを務める音楽番組『水曜歌謡祭』(フジテレビ系)がスタートする。
同番組はアーティストが“名曲、代表曲、コラボレーション、カバー”に限った構成でパフォーマンスを展開し、流行にとらわれない音楽を紹介するというもの。森高にとっては初めて司会を務め、フジテレビにとっては約21年ぶりに行われる生放送レギュラー音楽番組だ。ほかにも各局は改変期を迎え、様々な番組が放送開始・終了しているが、今期新たにスタートする主な音楽番組は以下の通り。
・『水曜歌謡祭』(フジテレビ系)
・『バズリズム』(日本テレビ系)
・『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)
・『魁!音楽の時間』(フジテレビ系)
・『キャラオケ18番』(日本テレビ系)
以前の番組から枠はそのままに内容を変えたというものや、今期からスタートした新機軸の番組など、各局の戦略はさまざまだが、この編成に現在の音楽番組を巡る状況はどう反映されているのだろうか? 音楽番組に詳しいライターの北濱信哉氏は『水曜歌謡祭』を含めたフジテレビの戦略についてこう分析する。
「『水曜歌謡祭』は、恐らく今期、フジテレビがもっとも力を入れている番組の一つでしょう。同番組の注目ポイントは、ゴールデンタイムの生放送にも関わらず、“名曲、代表曲、コラボレーション、カバー”というコンセプトを掲げ、若手から大御所まで幅広いゲスト陣を用意したこと。一般的に音楽番組は『新曲』を披露する場として機能しているため、番組構成から新曲の部分を外したのは大きな冒険といえますし、この決断がどう機能するか気になるところです。また、同じフジテレビ系でいえば、深夜帯に『魁!音楽の時間』が放送されますが、同番組は『魁!音楽番付 EIGHT』と『音楽の時間 MUSIC HOUR』が合体したもので、両番組の要素がどこまで入っているか不明なため、予測が付きません。フジテレビは『堂本兄弟』や『僕らの音楽』など、好調だった深夜帯の音楽番組が軒並み終了したため、ここからどう挽回するかに注目ですね」