ClariS、daoko、ラブサマちゃん...... 10代の女性ミュージシャンが増えている背景とは?

 ロード、ザ・ストライプス、ジェイク・バグなど、近年世界的にみても10代で活躍するミュージシャンが増殖中だ。彼らに共通するのは、60年代~70年代の音楽から影響を受けた大人顔負けのソングライティング技術。音楽性の確かさと裏腹なプレイヤーの若さが、大人たちを驚かせている。

 こういった流れは日本の音楽シーンとて例外ではない。若くして注目を集めるミュージシャンたちは多く、特に女の子たちが元気だ。ただし、欧米のそれと少し様子が違う点と言えば、より10代の感性を発揮している点だろうか。ここではU-18の女性ミュージシャンを例に、その増加の理由について考えてみたいと思う。

ClariS

 覆面女子中学生ユニットとして登場したClariSは、動画サイトに自分たちの歌ったボカロ楽曲カバーなどをUPして注目を集めていたところ、アニソン専門誌によって見出され、アニメ主題歌に抜擢されるかたちでデビューした。livetuneのkzやsupercellのryoといった気鋭のコンポーザーを迎えた楽曲で、アニメファンを中心にブレイク。ニコ動×アニメ×少女という“クールジャパン”的キーワードの三種盛りは、鉄壁の守りにも見えた。しかし、今年6月に発売された3rdアルバム『PARTY TIME』をもってアリスが卒業。これにてClariSは第1期は終了を宣言した。とはいえ、残されたクララはいまだ現役女子高生。今後、どういったスタイルで活動を続けていくのか気になるところである。

daoko

 現在17歳のラッパー・daokoも、注目されるきっかけとなったのは動画サイトへの投稿だった。当時はまだ15歳。少女の儚さと危うさをはらんだリリックと透明感のある歌声は、メディアに露出をしないというスタイルとも相まって“謎の少女”として音楽ファンを熱狂させた。しかし、m-floをはじめとミュージシャンたちとのコラボにも積極的だったり、顔写真を公開しないという一方、ライブ活動はたびたび行っているなど、ネットシーンのみならず広いフィールドを目指す意欲も見てとれる。先ごろは、映画『渇き。』の劇中歌にも使用され、今後ますます注目を浴びそうなアーティストのひとりだ。

daoko 『未だ夢を見ている』

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