GLAYがインディー作を再リリース 活動20年で「変わったもの」と「変わらなかったもの」

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7月には亀田誠治プロデュースのシングル『BLEEZE』の発売も決定しているGLAY。

 今年で20周年を迎え、9月20日には東北で10年振りとなるGLAY EXPOを開催するGLAY。彼らがインディーズ時代にリリースしたアルバム『灰とダイヤモンド』が、「20th Anniversary Year 3ヶ月連続リリース企画」の第1弾として、『灰とダイヤモンド Anthology』という形でリリースすることが決定した。同作は3枚組のディスク+ブックレットで構成されており、DISC1にはオリジナル楽曲のリミックス&リマスタリングに加え、「彼女の“Modern…”」などの再録音源とライブメドレーミックスの全14曲が収録されている。他にも、インディーズ時代のデモ音源とデビュー当時のラジオ出演音源を収録したDISC2や、20年前の映像や、当時を知る関係者インタビューをメンバー全員で解説する映像を収めたDISC3などに加え、当時の写真や資料などを掲載したブックレットが入った豪華BOX仕様となっている。

 今回再リリースされた『灰とダイヤモンド』の収録曲には、ライブの定番曲としてファンから支持されている楽曲も多い。彼らが20年もの間、コンスタントにヒット作を作り続けることができたのは何故だろうか。ポップミュージックに造詣が深いライターの冬将軍氏は、以下のように分析する。

「『灰とダイヤモンド』は、メジャーデビューシングルの『RAIN』と同じ1994年5月25日にリリースされています。GLAYは当時、『YOSHIKIがプロデュースしたバンド』として注目を集めており、『RAIN』を聴くと“YOSHIKI節”というべきピアノやストリングスが入ったプロダクションになっていることがわかります。しかし、インディーズ盤としてリリースされた『灰とダイヤモンド』は、彼らのルーツであるBOØWYからの影響が色濃く残った、パンキッシュで攻撃的な部分が目立つアルバムになっています。

 のちに発売されるファーストアルバム『SPEED POP』には、『真夏の扉』『彼女の“Modern…” 』『RAIN』と、同じ曲が複数収録されており、この2枚を聴き比べると楽曲面での変化がわかります。例えば『真夏の扉』は、『灰とダイヤモンド』版では存在していたメロディーの一節が『SPEED POP』版ではなかったり、曲の長さも異なっていたりします。『彼女の“Modern…”』も、『SPEED POP』版ではアレンジに鍵盤を取り入れるなど、楽曲をタイトにアレンジしていることが伺えます」

 そのアレンジこそが、GLAYをロックシーンに留まらない、ポピュラリティーを持つバンドに変えたと同氏は続ける。

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