小林千晃、声優業は「好きという以上に自分に向いている」 役者としてのスタンスを語る

多くの役を経験することで、物事を考える引き出しが増えた

――小林さんご自身が「価値観が近い」と感じる、同世代の声優仲間は?
小林:『地獄楽』に出演されている方でいうと、小野賢章さんです。勝手に考え方が近い気がしています。賢章さんは頭の回転が速くて、その場の空気に合わせて、自分のポジションを柔軟に変えられるタイプなんです。感覚だけじゃなくて、きっと頭で考えてやっている部分もあるんじゃないかなと感じていて。空気を読む力というか、そのバランス感覚が、自分と一番近いパーセンテージを持っている人だなと思っています。だから話していても気楽ですし、お互いに無理がない関係性でいられる気がしますね。
――自分とは反対の価値観に惹かれることもあるのでしょうか?
小林:あります。役者たるもの、もっとめちゃくちゃであるべき瞬間も必要だと思っています。自分を超える存在や、性別や種族を超えたキャラクターを演じることも求められる仕事なので、自分本位だけでは難しい部分もある。だからこそ、ネジが外れているように見える人に対して、羨ましいなと思うこともあります。ただ、自分の中にもそういう要素がゼロではなくて、その中で一番近い割合を持っているのが賢章さんなのかな、と感じているんです。声優という仕事は、キャラクターになりきっている時間と、そこから自分に戻る時間があります。

――小林さんは、役を演じているときと普段の自分でいるときとで、感覚に違いはありますか?
小林:僕はこの仕事が「好き」という以上に、「自分に向いている」と感じて続けている部分が大きくて、役を演じているときは、俯瞰していないんですよね。普段の生活では、「今こう見られているかも」とか、「ちゃんと溶け込めているかな」と考えてしまう瞬間があるんですけど、役に入っているときは、そういうことをほとんど考えずに、その人物として存在できる。不思議なもので、役を演じているときの方が、よほど自分を意識せずにいられるんです。だからこそ、この仕事は自分に合っているんじゃないかなと勝手に思っています。
――『地獄楽』は小林さんのキャリアの中で、どのような位置づけの作品になっているのでしょうか。
小林:第2期のアフレコに入って、改めて実感したのは、本当に幅広い世代の中でも、特に達者な方々が集まっている現場だということです。一言で言い表すのは難しいのですが、声優としての引き出しが豊富な方ばかりで、第2期の収録では木村良平さんとも初めて同じ現場になり、その空気を間近で感じることができました。良平さんが「達者な人が多すぎて楽しい現場だ」とおっしゃっていたのがとても印象的で、30年以上キャリアを積まれている方がそう感じる現場に自分も立てていることが嬉しくもあり、すごいことだなと思いました。

――第2期のアフレコでは、より強くその空気を感じたのでしょうか?
小林:そうですね。最前線で戦い続けてきた方々が揃う中で、物語の中心を演じさせていただいているという感覚を、第2期の収録では強く意識しました。第1期は分散収録だったので、「すごい方々がいる」という認識はあっても、どこか実感が伴っていなかった部分もあったんです。でも第2期では、皆さんが一堂に会して、自分の芝居を互いに聴き合いながら物語を作っていく。その時間自体がとても貴重で、役者としてなかなか得られない経験だと感じています。
――そうした現場でも、あまり緊張はしないタイプですか?
小林:緊張はあまりしないですね。自分でも不思議だなと思うんですけど、たぶんそれは当事者意識が低いというか、良くも悪くも構えすぎない性格だからかもしれません。
――その一方で、現場から受ける刺激は大きいのではないでしょうか。
小林:みなさんそれぞれ表現の仕方がとても面白いなと感じました。同じ声優という括りでも、歩んできた人生や現場が違うからこそ、表現のアプローチも全然違う。『地獄楽』は骨太な作品なので、その表現力が存分に発揮されていて、まさに表現の宝庫だなと思います。ただ、「盗む」というよりは、その場その場のバランスをどう活かすかを考えている感覚に近くて、誰かが引いた芝居をしていれば、別の角度から厚みを出してみようとか、その瞬間を楽しみながら演じている気がします。そういう意味では、この現場では俯瞰するより、当事者として純粋に楽しめているのかもしれません。

――以前から感じていたのですが、小林さんは言葉選びがとても的確ですよね。普段、意識的にインプットしているものはありますか?
小林:最近はあまり読めていませんが、本は昔から好きです。ただ、それ以上にラジオで話す機会が多いことは大きいのかもしれません。自分では言葉選びが上手いとは思っていないですが、物事を言語化すること自体は好きなんだと思います。ラジオのように、その場その場で生まれる言葉もありますし、『地獄楽』をはじめ、さまざまな作品で多くのキャラクターを経験してきたことで、物事を考える引き出しが自然と増えてきた。その積み重ねが、今の言葉につながっているのかもしれません。
■放送情報
TVアニメ『地獄楽』第2期
テレ東系ほかにて、1月11日(日)スタート 毎週日曜23:45〜放送
Prime Video、Netflix、Leminoにて配信
キャスト:小林千晃(画眉丸役)、花守ゆみり(山田浅ェ門佐切役)、木村良平(亜左弔兵衛役)、小野賢章(山田浅ェ門桐馬役)、高橋李依(杠役)、小林親弘(山田浅ェ門士遠役)、小市眞琴(ヌルガイ役)、稲田徹(民谷巌鉄斎役)、市川蒼(山田浅ェ門付知役)、鈴木崚汰(山田浅ェ門殊現役)、遊佐浩二(山田浅ェ門十禾役)、内田真礼(山田浅ェ門清丸役)、大原さやか(山田浅ェ門威鈴役)、小原好美(メイ役)、諏訪部順一、甲斐田裕子(天仙役)
原作:賀来ゆうじ 『地獄楽』(集英社 ジャンプ コミックス刊)
監督:牧田佳織
シリーズ構成:金田一明
キャラクターデザイン:久木晃嗣
美術監督:東潤一
色彩設計:末永絢子
撮影監督:十田知香
音楽:出羽良彰
アニメーションプロデューサー:川越恒
制作:MAPPA
企画:ツインエンジン
原作協力:少年ジャンプ+編集部
©賀来ゆうじ/集英社・ツインエンジン・MAPPA
公式サイト:https://www.jigokuraku.com/
公式X(旧Twitter):https://twitter.com/jplus_jigokurak
公式Instagram:https://www.instagram.com/jplus.jigokurak/
公式TikTok:https://www.tiktok.com/@jplus_jigokurak?lang=ja-JP
TVアニメ『地獄楽』第1期
各種プラットフォームにて好評配信中
▼小林千晃 チェキプレゼント▼

小林千晃のサイン入りチェキを2名様にプレゼント。応募要項は以下の通り。
<X(旧Twitter)からの応募>
リアルサウンド映画部公式Xをフォロー、本記事の投稿、または応募投稿をリポストしていただいた方の中から抽選でプレゼントいたします。
<Instagramからの応募>
リアルサウンド公式映画部Instagramをフォロー、本記事の投稿にいいね&コメントしていただいた方の中から抽選でプレゼントいたします。
当選者の方には、リアルサウンドXアカウント、もしくはInstagramアカウントよりDMをお送りさせていただきます。
※非公開アカウント、DMを解放していないアカウントからの応募は抽選対象外となりますのでご注意ください。
※当選後、住所の送付が可能な方のみご応募ください。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。
※当選の発表は、賞品の発送をもってかえさせていただきます。
※当該プレゼントは、応募者が第三者へ譲渡しないことが応募・当選の条件となります(転売、オークション・フリマアプリ出品含む)。譲渡が明らかになった場合、当選は取り消され賞品をお返しいただく場合がございます。
<応募締切>
1月25日(日)























