シャリア・ブルがNo.1“アゲキャラ”に 『ジークアクス』で変化した“初代”キャラクターたち

『ジークアクス』“アゲサゲ”キャラを考える

 さて、『ジークアクス』での爆下がりキャラクターは、なんといってもジオン公国総帥、キシリアの兄、ギレン・ザビではないだろうか。第10話で満を辞しての登場、しかも秘書のセシリアも!

 かと思ったら、ほんの数分でキシリアに謀殺されてしまい退場……あの演説も「ジーク・ジオン!」も、さまざまな名台詞も、何もなく退場……キシリアの策略のすごさをさらに印象づけるような不憫な存在になってしまった(いっぽうセシリア秘書は初代アニメではセリフも何もなかったため、こちらは第4のアゲキャラ枠かもしれないが)。「正史」では0079年にやはりキシリアに撃たれているわけなので、0085年まで延命したと思えばまだよかったといえるだろうか。

 そしてマ・クベも活躍度は大幅に下がったキャラだ。作品での流れ的に仕方ないのかもしれないが、初代での登場MSギャンは作中に大活躍しているのにとなってしまう。壺にまつわる「あれはいいものだ」や「ジオンはあと10年は戦える」なども『ジークアクス』で聞きたかったファンもそれなりにいたのではないだろうか。

 黒い三連星も初代での印象的な強敵からすると登場そのものは嬉しいが活躍度は下がったキャラだ。

 そして、連邦の士官であったものの、サイド7のシャアの強襲でもしかしたら犠牲になったかもしれないが、『ガンダムUC』『閃光のハサウェイ』を含め、宇宙世紀作品に出演し続けてきたものの、存在そのものがどうなっているのかまったくわからないブライト・ノアが隠れ爆下げ不憫キャラとしていいかもしれない。

 こんなふうにキャラの扱いや活躍度が上がった下がった、「あのキャラを出せ」「なんでこんな扱いなんだよ」と、それだけでも盛り上がれるところもまた、本作の大きな魅力のひとつだ。まだまだ当分噛み続けても味はなくならなそうだ。それこそ「あと10年は戦える」、そんな気分である。

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