『ごくせん』Blu-rayは“あの頃”に戻れる逆玉手箱 亀仁論争の記憶や人気俳優の若き日が蘇る

「今日からこのクラスの担任になった、山口久美子です。担当は数学。あだ名はヤンクミ。ちなみに独身、よろしくね!」
未だにこの台詞を空で言える人も多いだろう。仲間由紀恵が熱血高校教師“ヤンクミ”こと山口久美子を演じ、平成の若者を夢中にさせた伝説のドラマがBlu-rayになって帰ってくる。
泣く子も黙る任侠集団・大江戸一家で育ったヤンクミが、社会や学校から見放された不良生徒たちと真正面から向き合い、心を通わせていく学園ドラマ『ごくせん』(日本テレビ系)。2002年、2005年、2008年と3シリーズに渡り放送され、2009年には映画化もされた。
この度、全シリーズがBlu-ray化され、3月19日に同時発売された。本編映像はもちろん、見どころ満載の映像特典や、卒業アルバム風のフォトブックレットが封入された豪華仕様で、開けた瞬間に誰もが“あの頃”に戻れる逆玉手箱だ。
これまでに何度か再放送されているため、全シリーズ制覇している人も多いかもしれないが、その中でも特に思い入れのあるシリーズが人それぞれあるのではないだろうか。ちなみに、筆者の場合は小6の時に観た第2シリーズ。当時はテレビでのリアルタイム視聴が主流で、『ごくせん』が放送された翌日学校ではその話題で持ちきりだった。
第2シリーズは、前シリーズで勤めていた白金学院高校が閉校となり、職を失っていたヤンクミが優秀な生徒が多いと評判の黒銀学院高校に赴任してくるところから始まる。しかし、担任を受け持つことになったのは、またもや不良の吹き溜まりとされるクラス3年D組。
メインの生徒役を演じていたのが、亀梨和也、赤西仁、速水もこみち、小池徹平、小出恵介の5人で、それぞれのキャラクターに個性があり、クラスの友達と誰が好きかで盛り上がったものだ。中でも二大巨頭は、亀梨演じるクールで大人っぽい竜と、赤西演じる直情型でカリスマ性がある隼人で、「亀(竜)派か、仁(隼人)派か」論争も勃発していたのが懐かしい。
自分の好きなキャラの魅力を友達にプレゼンしたり、イラストを描いてみたり、プロフィール帳の好きな芸能人欄に演じる俳優の名前を書いたり……。今思えば、あれが初めての“推し活”だったかもしれない。竜と隼人の一筋縄ではいかない友情にも萌えまくり、亀梨が歌う挿入歌「絆」を涙して聴いていた。

第1シリーズは松本潤、小栗旬、石垣佑磨、成宮寛貴、脇知弘。第3シリーズは髙木雄也、三浦春馬、石黒英雄、中間淳太、桐山照史、三浦翔平がメインの生徒役で、やはりどちらも誰が好きかで意見が分かれていた印象だ。他にも松山ケンイチ、高良健吾、前田公輝、若葉竜也など、今や日本のドラマや映画に欠かせない俳優たちが生徒役で出演していて、改めて見返してみると面白い。
各映像特典にはドラマの撮影裏を映したメイキングシーンやキャストインタビューが収録されており、今ではすっかり落ち着いた大人の魅力を放つ彼らの若かりし頃の姿が拝められる。そのみなぎるパワーに当てられ、自分も当時に戻った気分に。1人で思い出に浸るのもいいが、友達と一緒に見返してあの頃のように誰派で盛り上がるのも良さそうだ。元同級生との集まりに、今回のBlu-rayを持ち込んだら、間違いなく大盛り上がりになるだろう。





















