松本潤、年齢とともに変化を遂げた俳優人生 『となりのチカラ』連ドラ初のパパ役で新境地

松本潤、『となりのチカラ』で開いた新境地

 1月20日からスタートした松本潤が主演を務めるドラマ『となりのチカラ』(テレビ朝日系)が3月31日にいよいよ最終回を迎える。

 3月29日には撮了の報告とともに松本のコメントが発表され、「作品を観てくださった方が“わかる”って思ってくれたり、何かの救いになってくれたり、新たに踏み出す一歩にそんなきっかけになってくれたら」と中越チカラらしいコメントを寄せた(※)。

 最終回を前に、松本がこれまでに演じてきた役どころを踏まえつつ、本作でみせた俳優としての新たな一面に迫ってみたい。

 松本は本作で連続ドラマで初のパパ役、そしていままでにない“中腰ヒーロー”中越チカラを演じた。ドラマスタート時に公開された映画『99.9-刑事専門弁護士-THE MOVIE』では、型破りな弁護士・深山大翔を演じたが、同じ主人公でも本作では優柔不断でおせっかいで、ちょっと頼りないとこれまでにない役どころだ。

 他局ではあるが『春の金田一祭り ~歴代傑作イッキ見せ!~』(日本テレビ系)と題して、『金田一少年の事件簿』シリーズの一挙再放送・配信が行われ、2001年に松本が演じた二代目金田一一に触れる機会があった。堂本剛が演じた初代一をなぞるのではなく、10代らしいフレッシュさと絶妙な尖り具合のある松本だからこその金田一を見せてくれた。続く2002年には『ごくせん』(日本テレビ系)で沢田慎役を、そして2005年には松本の代表作の一つ『花より男子』(TBS系)の道明寺司役と、いずれも学園でひときわ目立つリーダー的ポジションの役が多かった10代~20代前半を経て、『バンビ~ノ!』(日本テレビ系)、『スマイル』(TBS系)と松本の年齢と連動するように作品ジャンルや役どころも変化していった。2014年には『失恋ショコラティエ』(フジテレビ系)、2017年公開の映画『ナラタージュ』と30代らしい大人の恋愛作品にも挑戦した。今回演じたチカラの優柔不断なキャラは、40代を間近に控え、肩の力を抜けるいまだからこそ演じられたベストなタイミングだと言えそうだ。

 今回、3度目の共演を果たしたことで話題を呼んだ松嶋菜々子とは『花より男子』では道明寺の姉を、2012年放送『ラッキーセブン』(フジテレビ系)では、松本演じる時多駿太郎が所属するラッキー探偵社のボス役、そして本作では同じマンションの住人、占いにハマっている・道尾頼子と、関係性も様々。10年ぶりとなる3度目の共演が実現したのもお互いが俳優として挑戦を続けながら走ってきたからこそ。

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