鳴海唯、“撮る側”の視点を経て深まった俳優業への思い 「大事なのはコミュニケーション」

NHK連続テレビ小説『あんぱん』(2025年度前期)、2026年のNHKドラマ10『テミスの不確かな法廷』でヒロインの弁護士役を好演するなど、途切れることなく話題作に出演し続け、俳優として確かな進化を遂げている鳴海唯。そんな彼女が新たに出演するのが、5月26日よりMBS/TBSドラマイズム枠で放送中のドラマ『100日後に別れる僕と彼』だ。
浅原ナオトの傑作小説を実写化する本作で鳴海が演じるのは、春日佑馬(伊藤健太郎)と長谷川樹(寛一郎)による同性カップル(実はすでに破局済み)のドキュメンタリー撮影を通して彼らと向き合う番組ディレクター・茅野志穂。物語のストーリーテラーとも言える重要な役どころを担う。『テミスの不確かな法廷』に続き、仕事に熱心な等身大の女性キャラクターを連続で演じることとなった鳴海。ディレクターという「撮る側」の視点を経験したことで深まった俳優業への思いや、「多様性」が謳われる現代における「対話」と「思いやり」の大切さといった本作の核心に迫るテーマ、さらには自身でプロデュースを手がけるZINE制作への情熱まで、表現者としてアップデートを続ける彼女の現在地に迫った。
境界線がなくなる不思議な体験と視聴者を“騙す”仕掛け
ーー本作の台本を読み、その面白さとテーマの深さに驚きました。撮影はすでに全て終わっているとのことですが、映像はもうご覧になりましたか?
鳴海唯(以下、鳴海):すごく面白いですよね! 撮影はすでに終わっているのですが、映像は観れていないのでどんな形に仕上がっているかドキドキです。(※4月17日の取材時点)
ーー現場で撮影しているときも、作品の素晴らしさをより強く感じましたか?
鳴海:伊藤(健太郎)さんと寛一郎さんが演じる佑馬と樹の2人をドキュメンタリー番組として追う役なのですが、実際に自分のシーンではないところでも、ディレクターの視点でカメラの横に立っている時間が長かったんです。気づいたら自然とシームレスに、私·鳴海唯が2人を見ているのか、志穂として2人を追っているのか分からなくなるくらいの体験をしたときに、新しいことに挑戦できているなという感覚がありました。
ーー劇中では、チームが撮っている映像を見ることもあれば、志穂として2人を見つめたり、完成した映像を見たりと二重三重の視点があったと思いますが、不思議な感覚でしたか?
鳴海:そうですね、本当に不思議な感覚でした。第1話は視聴者の方をいい意味で騙す形で始まるんです。最初は志穂が撮った映像が流れるので、志穂は第1話にはほぼ登場しません。ナレーションの声は私が担当しているのですが、台本上は空白になっていて志穂が喋るんです。観てくださる方は最初、佑馬と樹の2人の仲の良い映像が流れていくので、本当にドキュメンタリーを観ている感覚に陥ってもらえると思うんですけど、第1話の最後まで観てもらえると、蓋を開けたら2人が別れていたという種明かしが脚本の段階であるんです。そこまで観ていただけたら、視聴者の方にはいい意味で騙されてもらえると思いますし、第2話以降はそのネタばらしになっていくので、作品としての構成の面白さもこのドラマの魅力だと思っています。
ーー毎週追う視聴者は続きが気になって仕方ないと思います。
鳴海:うわ、嬉しい! そう言っていただいて泣きそうです(笑)。






















