朝ドラと旧大阪万博との関係をまとめてみた 『おむすび』は開催50周年をどう描く?

「聖人ー! 愛子さーん!」
「来たばーい」
聖人(北村有起哉)が胃ガンの手術を受け、米田家に平穏な日々が戻ってきたと思いきや、永吉(松平健)と佳代(宮崎美子)が突然神戸にやってきて、聖人が胃のあたりを軽く押さえるというちょっとクスッとしながらも波乱の予感で幕を開けたNHK連続テレビ小説『おむすび』の第21週。永吉は次の万博がまた大阪で行われることを知り、万博記念公園の太陽の塔を家族で見ようとやってきたという。

1970年(昭和45年)に行われた大阪万博は、アジア初かつ日本で最初の国際博覧会で、77カ国が参加し、世界中から約6400万人が訪れた。現在も万博記念公園のシンボルとなっている岡本太郎が制作した太陽の塔は、万博のテーマであった「人類の進歩と調和」を地上、地下、空中の3層にわたる展示空間で表現するテーマ館の一部として建造されたものだった。
アメリカ館では、アポロ12号が持ち帰った「月の石」が展示されたほか、今では日常生活で当たり前に見かける鉄道駅や商業施設などの公共施設等に設置される案内標識(サインシステム)、動く歩道、モノレール、携帯電話などが初めて登場。さらに、缶コーヒーやピザ、フライドチキン、ハンバーガーといったファストフードやそれらを取り扱うフードチェーンもお目見えした。永吉は、万博内の洋食レストランで使う食材を毎日福岡から大阪までトラックで運んでいたと言っていたが、実際にアメリカゾーンでは、外国店の扱いで日本の会社であるロイヤルがステーキハウスを出店し、この実績がのちにロイヤルホストへとつながっていくことに。これがファミリーレストランが日本中に広がっていくきっかけとなった。
海外からも多くの人が来日し、半年間も続いた万博は、近年の朝ドラでも印象的かつ一大イベントとして描かれた。芳根京子がヒロインを務め、谷村美月、百田夏菜子、土村芳とともに子供服メーカー「キアリス」を創業していく姿を描いた『べっぴんさん』(2016年度後期)では、「キアリス」が万博の閉会式に登場する子どもたちの衣装を手がけることに。「21世紀を生きる子どもたち」という閉会式のテーマのもと、すみれ(芳根京子)たちは色とりどりの衣装を用意し、各国から来た子供たちにぴったりになるように数ミリ単位で“お直し”をしていた。すみれの娘のさくら(井頭愛海)は、そんな細かい直しが必要なのかと疑問に思っていたようだが、すみれは「私たちのショーの主役は子どもたちよ」「舞台に立つ子どもたちの一番大事なものは笑顔やと思うの」と語り、袖が長いとか、背中がモコモコしているとか、着ている衣装のちょっとしたことを子どもたちが気にしなくてもいいようにしたいと思っていることを明かした。すみれたちの、この子供服にかける情熱が次の世代となるさくらたちに伝わり、「キアリス」はさらに企業として成長していくことになった。