柄本明の登場が『日本一の最低男』にもたらしたもの 蛭田直美脚本回は愛の“ホームドラマ”に

『日本一の最低男』柄本明、登場の意味

 また、今回のエピソードはこの「ふれあい冬祭り」を軸にして、高校時代の一平が平蔵に反抗する意味を込めてのど自慢大会に出場したという話からはじまり、当時の祭りの日に殴り合いの喧嘩をした同級生との再会であったり、家業を継ぐという話や、平蔵が昔歌手を志していたこと。そして平蔵と陽菜が交わした約束など、数十年にわたっての複数の登場人物たちの関係をきれいに繋げていく。手放された神輿を取り戻すところも含め、家族のドラマであると同時に、失われつつある伝統への愛着――すなわち“街”のドラマとしての側面も感じることができよう。

 ところで、一平が高校時代にのど自慢大会で歌っていたのは、ザ・ブルーハーツの「情熱の薔薇」。香取とブルーハーツの組み合わせといえば、やはり『人にやさしく』を思い出すのだが、次回のエピソードには同作に出演していた須賀健太と星野真里がゲストとして登場するとのこと。すでに過去の香取主演ドラマの共演者が登場してきている本作だが、同居を通して家族になるというテーマ的にも通じるものがある『人にやさしく』とのリンクは、まさに待望の瞬間である。

『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』の画像

木曜劇場「日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった」

“日本一の最低男”である主人公・大森一平が、家族を、社会を、そして日本を変えていくために奮闘する姿を描く完全オリジナル作品。

■放送情報
『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00~22:54放送
出演:香取慎吾、志尊淳、冨永愛、増田梨沙、千葉惣二朗、向里祐香、佐野玲於、橋本じゅん、安田顕ほか
脚本:政池洋佑、蛭田直美、おかざきさとこ、三浦駿斗
演出:及川拓郎ほか
プロデュース:北野拓ほか
主題歌:香取慎吾「Circus Funk(feat. Chevon)」(トイズファクトリー)
制作協力:テレパック
制作・著作:フジテレビ
©︎フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/saiteiotoko/
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