『ノンレムの窓』では中村倫也と古田新太が“共鳴” バカリズムから視聴者への“問いかけ”
1月12日から「日曜ドラマ」枠で放送スタートする『ホットスポット』(日本テレビ系)の脚本に注目が集まるバカリズム。その前哨戦のようなかたちで、彼が脚本を手がけたSFショートショート・ドラマシリーズの第7弾『ノンレムの窓 2025新春』が1月5日に日本テレビ系で放送される。
独創的なストーリーテリング、そして風刺とユーモアの効いた『ノンレムの窓』は、2022年春の初回放送から特番ドラマとして回を重ね、17本のオムニバスドラマを送り出してきた。最新作「2025新春」では、バカリズム脚本×古田新太・中村倫也主演「前の車を追ってください」と、竹村武司脚本 ×原田泰造主演「よーい、フィクション!」の2話を放送する。
バカリズムが脚本を担当する第1話「前の車を追ってください」は、刑事ドラマなどでよく言われがちな「前の車を追ってください」という台詞を、もし実際に言われたらどうする? という着想から生まれたサスペンスコメディ。この稀有な状況に見舞われたタクシードライバーを古田が、乗客を中村が演じ、数十分間の2人の心理を描く。長く交流があり、共に信頼を寄せあう先輩・後輩の古田と中村のドラマ初共主演にも注目だ。
公式サイト(※)によれば、古田は今回の出演について、「バカリちゃんのセリフをちゃんとやらないと面白くないので。いかに前半抑えて演じるかという点が見どころです。結構、2人とも真面目に取り組んでいますんで、ラスト以外はちゃんとドラマとして成立しているんじゃないかなと思います」と話す。
また中村は、「バカリズムさんの素晴らしい脚本で古田さんとご一緒できるならいい年越しになるんじゃないかと思い、出演しました。バカリズムさんの本は読んだ段階で面白いので、本当に無駄なことしない方がいいなと。だからこそ精密で緻密な芝居が求められるので、現場で1個1個楽しみながら演じました」とコメントしている。
詳細は伏せるが、本編冒頭では中村のアクションシーンから物語が始まる一方、その後はタクシー車内のスタティックな場面が続く。画面の静かさとは裏腹に饒舌な古田のモノローグと、その皮肉めいた内容が笑いを誘う。
2023年の「日曜ドラマ」『ブラッシュアップライフ』(日本テレビ系)でアジア最大級の番組アワード「Asian Television Awards 2023」にて最優秀脚本賞ほか数々の賞を受賞したバカリズム。中村が言うように、今や「バカリズムが脚本を手がける作品なら出てみたい」と願う俳優はたくさんいるのではないだろうか。現在最も旬の脚本家と、名優2人の「共鳴」が生み出す笑いと緊張感の緩急を堪能されたし。