『ライオンの隠れ家』“人”で繋がる3人の名前の美しさ 焚き火が象徴する終わりの予感
今回のエピソードで改めて言及されるまでは、特に意識もしていなかったことではあるが、洸人と美路人とおなじ“人”という文字が愁人の名前には入っており、それは洸人たちの母親(坂井真紀)から受け継いできた小森家の名付けの伝統のようなものだとわかる。「人と人の縁や絆に恵まれますように」と願いがかけられたその名付け。“愁”は響きや字の形は美しいが、込められている意味はどちらかというと内向的なもの。対して、“洸”は水が豊かに広がっていることを表し、“美路”はその字の通り美しい路といったところか。不安を抱える愁人に美路人が手を差し伸べて道をつくり、大きく包み込む洸人のもとへとつながる。3人の名前の連なりからは、そうした物語が見えてくる。
さて、愁人を連れて佐渡島を去ろうとする愛生は、洸人に対して「想像しているよりもずっと、夫(祥吾)は危険な人なのかもしれない」と伝える。その言葉通りなのか、工藤は天音(尾崎匠海)が取材で見つけ出した亀ヶ谷議員(岩谷健司)とたちばな都市建設の“裏のつながり”へとたどり着くことになる。リニア建設にかかわる何人もが失踪し、調べていた元秘書は遺体となって発見されている。一見関係のない事柄だと思っていた、工藤たちが追っていた“7股スキャンダル”の議員が、このようなかたちで物語の本筋に入り込んでくるとは。
■放送情報
金曜ドラマ『ライオンの隠れ家』
TBS系にて、毎週金曜22:00〜22:54放送
出演:柳楽優弥、坂東龍汰、齋藤飛鳥、佐藤大空(子役)、柿澤勇人 、入山法子、岡崎体育、尾崎匠海(INI)、平井まさあき(男性ブランコ)、森優作、桜井ユキ、岡山天音、でんでん、向井理、尾野真千子
脚本:徳尾浩司、一戸慶乃
主題歌:Vaundy「風神」(SDR/Sony Music Labels Inc.)
演出:坪井敏雄ほか
編成プロデュース:松本友香
プロデュース:佐藤敦司
編成:吉藤芽衣、中野翔貴
製作:TBSスパークル
©︎TBS
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