『ライオンの隠れ家』小森家3人の関係がこの上なく愛おしい “不在”の尾野真千子の存在感
誕生日を祝った夜に、アルバムのなかから一枚の写真を見つけた洸人。そこに写っていたのは大人になった愛生が亡き母親と一緒に写っている数年前の様子。すなわち洸人にとって愛生の最後の記憶である、あの自転車に乗って走り去っていった後ろ姿以降も、愛生はこの“小森家”に来ていたということであろう。
そして週刊誌記者の工藤(桜井ユキ)に呼び出された洸人は、行方不明になった後に愛生を新宿で目撃したという女性と会う。パーカーを被り、袋いっぱいに色々買い込んで、声をかけても逃げられてしまったと。この二つの点が、ほとんど空白だった愛生という人物の輪郭を、ほんの少しだけ浮き彫りにさせる。
それに加えて、序盤で見られたX(岡山天音)のパソコンに届く不穏なメッセージの数々であったり、発見された遺体が愛生のものではないと報じられた際の橘祥吾(向井理)の表情であったりと、サスペンス的な要素は今回も健在だ。しかしそれらが放つ不穏な空気を吹き飛ばすほど、小森家でその夜見られた3人のやり取り――母親が生きていると聞かされて、嬉しそうにぬいぐるみを抱きしめるライオンの姿に、安堵して思わず涙をこぼす洸人。そしてそんな洸人を両サイドから優しくとんとんするライオンと美路人――は、この上なく愛おしい。
■放送情報
金曜ドラマ『ライオンの隠れ家』
TBS系にて、毎週金曜22:00〜22:54放送
出演:柳楽優弥、坂東龍汰、齋藤飛鳥、佐藤大空(子役)、柿澤勇人 、入山法子、岡崎体育、尾崎匠海(INI)、平井まさあき(男性ブランコ)、森優作、桜井ユキ、岡山天音、でんでん、向井理、尾野真千子
脚本:徳尾浩司、一戸慶乃
主題歌:Vaundy「風神」(SDR/Sony Music Labels Inc.)
演出:坪井敏雄ほか
編成プロデュース:松本友香
プロデュース:佐藤敦司
編成:吉藤芽衣、中野翔貴
製作:TBSスパークル
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/lionnokakurega_tbs/
公式X(Twitter):@kakurega_tbs
公式Instagram:lionnokakurega_tbs